立春

今日、二月四日は立春です。その前日が節分ですが豆をま
いて邪気を払って、立春を迎えましたでしょうか。この日
は天文学的に決まっているわけですが立春とはいったいど
んな日なのでしょう。

お昼の決まった時刻に太陽の位置を観測するとします。こ
れを一年間根気強くつづけると図1のような図が描けます。
もっとも太陽が低くなるのが冬至、もっとも高くなるのが
夏至、その中間の高さ、図の赤い線の上に来るのが春分の
日と秋分の日です。図から分かるように、太陽の一年間の
循環運動は、ちょうど輪ゴムを一回ねじったような線を描
きます。立春は冬至から少し太陽が高くなって来たところ
ですが、何だか中途半端な高さです。

この様な運動の根本原因は、太陽の回りの地球の運動です
から、今度は、地球の運動を図2に示してみました。地球
は1年かかって太陽の回りを公転します。このため、冬至、
春分、夏至、秋分、そして再び冬至、という循環が生じま
す。それぞれは90度づつ隔たっていて、全体を4等分し
ています。それら中間の位置に来たときを、立春、立夏、
立秋、立冬としています。つまり、立春とはあと45度回
れば春分になるという位置と定められています。

立春は、太陽の光が一番弱くなる冬至からまだひと月半く
らいたっていない時期ですから実際には一年で一番気温が
低くなる時期です。お身体を大切におすごしください。な
お、旧暦の正月は今年は2月7日になります。

※註 本来、立春は今日一日を指すのではなくて次の節目の日で
ある雨水(2月19日)までのおよそ15日間を指すものです。


図1
お昼の太陽の位置を年間通して観察した結果。

(アストロアーツ ステラナビゲータを使用して作図)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/27-fig1.ppt



図2 
地球の公転運動と八節(冬至、夏至、春分、秋分、立春、立夏、立秋、立冬)
の位置関係。
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/27-fig2.ppt