銀河といえば、きれいな形の「うずまき銀河」がまず思い浮かぶでしょう。 台風の雲の衛星写真にもちょっと似ていますが、 数千億個のも星やガスが作る渦巻きです。
しかし、銀河の形には実際はいろいろあって、ハッブルの音叉図(図1)のように まとめられています。 右上の列がうずまき銀河の系列です。 一方、右下の列に棒うずまき銀河というのがあります。 銀河の中心を貫く、串団子のような棒が見えます。
「うずまき」も「棒うずまき」も、 渦の巻き込み方がきついものからゆるいものまでa,b,cの順にならべられます(図2参照)。
一方、図1の左側ににならぶ銀河には渦がありません。 これは楕円銀河とよばれ、ガスに乏しく、星ばかりの集団です。 左端が丸く、右に行くほど楕円になり、渦巻きと繋がる系列になっています。 中央はレンズ形をしたユニークな形です。
私たちが見る銀河の形態はこのようなものですが、宇宙が誕生したころも やはり同じような形態だったのでしょうか。 110億光年彼方の銀河、つまり、宇宙誕生まもない今から110億年昔の 銀河の姿をハッブル望遠鏡を使って調べた人がいます。 (なお、宇宙誕生は138億年前です。) 結果は、図3のようでした。 現在とほとんど変わりないのです。 いったい、銀河がこのような系統だったものにわかれていったのはいつ頃なのでしょうか。 かなり宇宙の始まったばかりの頃のようですね。 解明のためにはもっともっと遠くを見ないといけないようです。
図1 ハッブルの音叉図 (提供:NASA) http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/281-fig1.jpg 図2 説明図 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/281-fig2.jpg パワポ http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/281-fig2.pptx 図3 110億年前の銀河の分類 (提供:NASA) http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/281-fig3.jpg