夏の星座をみつけよう

このコーナーで紹介する星座の見つけ方は確実に星座を見つけられて 嬉しいというお話を時々耳にします。 自画自賛は慎みたいですが、 嬉しくなってまた紹介します。 では、今夜も星座探しに挑戦ください。

もう秋だというのに夏の星座が見つけやすい絶好のポジションに来ています。 夜の7時から8時に時間を合わせて外に出ましょう。 目が慣れるまで少し時間がかかるので5分ほどがんばってください。 街灯など人口の影に入ってください。


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図1 夜7時から8時ころのほぼ真上の空

おおよそ南を向いて立ち、視線を頭上にはこびます。 図1のようにみえるはずです。 そこには明るい二つの星があって、頭上に南北の線を引くことができます (図2の点線)。 ほぼこの線に沿って天の川が流れています。 なのでこの線は夏の星座の背骨ということができるでしょう。 ここでこの二つの星は、はくちょう座のデネブとわし座のアルタイル (彦星)です。右手(西)側にあるもうひとつの明るい星(こちらの方が明るい)は こと座のベガ(織姫星)で、これを加えて三角ができます。 この形がまさに三角定規に見えるのでお楽しみに。 ほぼ直角三角形にみえます(ちょっと直角より小さい角度ですが)。 これが夏の大三角です。


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図2 図1の解説

やや暗い星に目を移すと、デネブの南側にサドルと呼ばれる星があり、 両側に二つの星、南にはさらに暗い二つ星があり、南側が アルビレオです。 アルビレオはベガとアルタイルを結ぶ線にかなり近い位置です。 これらの星が北十字とも呼ばれ、星座でははくちょう座です。 明るいデネブが白鳥の尾の位置にあたります。 アルビレオは白鳥のくちばしの位置です。 図2のように、大きな翼を広げています。 実際、デネブはアラビア語で尾の意味ですし、 アルビレオは英語ではくちばしの星と呼ばれます。 図2の左に添えた白鳥の姿を星を見ながら想像してみてください。 みごとな星座です。

これは私の印象ですが、デネブは明るいのでどうしても尾には見えず、 頭に見えてしまいます。 そのときは、クリオネ座にしてはどうでしょう(図左下)。

最後に確認作業です。 アルタイルは左右に二つの星を伴っていますがそうなってますか。 はくちょう座は腕をのばして手のひらをいっぱいに広げたくらいの大きな星座です。 さて、うまく見えたでしょうか。
references

図1
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/283-fig1.jpg
図2
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/283-fig2.jpg
パワポ
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/283-fig.pptx