先ほどまで露天風呂につかりながら空を見上げていました。 いい月夜で、東の空には木星がギラギラ。 雪もチラチラ。 いい風呂でした。 そこで気がついたことが二つあります。 一つは、山形の冬で断続的に雪が降るときは断続的にお星様もよく見えているということ。 もう一つは、12年に一度の木星のふたご座訪問で、 ふたご座の形をチェックするチャンスだということ。
真夜中になる前に東の空を見てください。 ものすごく明るい星が昇ってきています。 木星です。
図1のように木星の左側に明るい星が二つ、縦に並んでいます。 上がお兄さんのカストル、下が弟のポルックスで、双子の兄弟です。 良く見るとちょっとだけ弟の方が明るく、がんばりやの弟のイメージです。 色も違っていて、上のほうが白っぽく、下の方が黄色に見えます。 この二つの星をペアで考える民族は多く、日本でも銀星・金星とペアに考えていました。
実際の空で見ると、図1で緑色の線で結んだ兄とピンクの線で結んだ弟 が仲良く手をつないで立っているように見えます。 街中でもア、イ、ウの三つの星は確認できるはずです。 図2はこれを絵にしたものです。 ここでオレンジ色の線は黄道と呼ばれ、この線にそって木星も太陽も移動します。 特に、図2で太陽のマークがある場所が夏至点で、夏至の日(6月21日ころ)に 太陽がこの点を通過します。
夏の熱い太陽でお兄さんの足がやけどしたのでしょうか、この付近を みると多数のほしがゴチャゴチャかたまっていて(星団といいます)、 図3のようです。 夏の太陽によるやけどに見えませんか。 暗い空なら肉眼であるいは双眼鏡でお楽しみください。 このように、 ふたご座は今年の冬の見物だと言えそうです。
図1 東の空の木星とふたご座 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/259-fig1.jpg 図2 ふたご座と黄道の位置関係 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/259-fig2.jpg 図3 散開星団M35 (提供、NASA:Skyview) http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/259-fig3.jpg パワポ http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/259-fig.pptx
参考: