春の星座が登場

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図1 2月下旬、夜8時頃の東の空

ちょっと遅めに外に出ると春の星座が昇ってきています。 図1は夜の8時頃の東の空です。 ほぼ真東にしし座、その左手(北より)に北斗七星を見つけましょう。 このふたつの星座をみつけると春を感じます。


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図2 古代メソポタミアの「ワゴン座」 (G White 著, Babylonian Star-Loreより引用)

見つけやすいのは柄杓の形をした北斗七星の七つの星です。 世界各地を見ると、 柄杓とかスプーン、フライパンなどに例えています。 また、 図2のようにワゴン(荷車)と見る民族も多いようです。 この図は古代メソポタミアのものです。 中国もは皇帝の乗る車という見方をしています。 ひつぎを三人の娘が引いているとみるのはアラビアです。 古代の医術書には、たとえ死にそうな人がいても、 天へのワゴン(北斗七星)が許可を出さなければ死なないとあるそうです。

図1のAとBの星を右方向に延長するとしし座が見つかります。 ふたつのパーツから成り立っていて、 黄緑色で示した「ししの大鎌」とよばれる 頭部と水色で示した小さな三角形です。 ししの大鎌は?マークを裏返した形で見つけやすいです。 一番下のポチの部分がししの心臓にあたるレグルスという一等星です。 小さい三角形の下の星が明るく見つけやすいと思います。 この星はデネボラと呼ばれますが、アラビア語でししの尾の意味です。 夏の大三角のひとつデネブをご存知ならデネブが尾の意味でデネブと オラを足して、デネボラとなっていることに気がつくと思います。 良く似た名前にくじらの尾の星、デネブカイトスがあります。

しし座は、今は太陽と離れていますが、5月になれば日没のころ南の空 高く昇り、8月には太陽とちょうど重なります。 しし座が雄々しく元気なので太陽がしし座に入る頃、太陽も元気になり 夏になるんだと、古代の人は考えたのかもしれませんね。


references
図1 2月下旬、夜8時頃の東の空
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/304-fig1.jpg
図2 古代メソポタミアの「ワゴン座」
(G White 著, Babylonian Star-Loreより引用)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/304-fig2.jpg
パワポ
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/304-fig.pptx



参考: