今晩の夜の散歩では「いて座」を見つけてみましょう。 いて座は天の川が一番濃くなっている場所です。 それもそのはず、私たちの住む銀河系の中心がこのいて座にあります。 天文学をかじりはじめたころ、なんとか見つけたいと思った星座でした。
ところがいざ星空を見上げると、 いて座はは図1のような半人半馬が弓を射ている姿だというのですが、 私は一度もそのような形に見えたことがありません。 そこで、射手の形を探すことはやめにして新しい楽しい見方に変えましょう。
図2を見ると、ティーポットとティースプーンとレモンとが容易に見つかって、 夜のティータイムとなります。
このティーポットの形は非常にわかりやすくすぐに見つかるでしょう。 天の川が見えればポットから湯気が上がっているように見えるかもしれませんね。 左側のティースプーンもあわせて全体がいて座です。 図2の赤い補助線がいて座の領域を示しています。 射手座の右側がさそり座、ティーポットの下のレモンのあるところが みなみのかんむり座です。
ティーポットの取っ手の部分から北に向かって星を追ってゆくと 図2でオレンジ色の点線で示した星の並びに気がつきます。 ちょうど北斗七星に似た形をしています。 しかし、数えると星が六つしかありません。 これをなんと、「南斗六星」と呼びます。 中国では北斗七星を死神、南斗六星を長寿の神としますので、 見つけたらお願いをすると良いかもしれませんね。 良く晴れた夜、二十分か三十分かけて暗い場所に移動して、 これらの星をお楽しみください。
図1 いて座の星座絵 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/324-fig1.jpg 図2 いて座の見つけやすい星のならび http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/324-fig2.jpg パワポ http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/324-fig.pptx
参考: