夏休みに入ると気になるのが宿題、特に自由研究ですね。 今晩と学校が始まる直前の二回だけ夜空を眺めてできる自由研究を紹介します。 図1は7月30日と8月23日の夜空の予想図です。 さて、どこが違っていますか。
すぐ分かりますね。 火星が動いています。この違いはすごいですね。 7月末は、南西の方向を向いて明るい星を探すと、 右から、おとめ座のスピカ、火星、土星、さそり座のアンタレスと並んでいます。 それぞれ、色が、白、赤、黄色、赤と変わるのですぐに違いが分かります。 ところが8月23日頃になると、火星が土星に猛接近します。 下旬ともなると、火星と土星の順が入れ替わり、右から、 右から、スピカ、土星、火星、アンタレスとなります。
この変化をスケッチしたり、デジカメにおさめれば観察記録ができます。 できれば、2回だけでなく、何回か観察するともっと良い結果となります。 火星と土星の間の見かけの距離を測ったらもっとすごいですね。 腕をのばしてげんこつ一つぶんとか、指3本分とか自分でやり方をきめると よいでしょう。 カメラに撮って写真上の長さを測るという方法もあります。 このときカメラのズームなどの機能は同じ状態にしてください。
記録だけでは物足りないと思う人は、図2のように太陽のまわりを回る地球と火星の 図を書いてみて、どうしてこのように火星の位置が変化するかを考察するとよいでしょう (図2)。 ヒントを差し上げましょう。地球の円軌道の半径を1とすると、火星のは約1.5です。 また、7月30日には土星の方向と火星の方向の間の角度は約15度くらいだと思います。 なお、土星はとても遠くにあるのでこの短い間ではほとんど移動しません。
火星が運動する早さは地球より早いでしょうか。遅いでしょうか。考えてみましょう。
図1 火星のみかけの動き http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/325-fig1.jpg 図2 火星の軌道上の動き http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/325-fig2.jpg パワポ http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/325-fig.pptx
参考: