古代メソポタミア文明の人たちは天体を神様にしてそれをシ ンボルマークで表していました。図1は、太陽神(シャマッシ ュ)、月神(シン)、金星(イシュタール)のシンボルを示してい ますが、さてそれぞれの神は何番のシンボルでしょうか当て てみてください。
考えている間に、星空案内の方は、今日夕方の西の空の話を いたしましょう。図2は2月25日午後6時の西の空です。 宵の明星、メソポタミア風にいえばイシュタール、が輝いて います。ギラギラとまぶしいばかりですのですぐにみつかり ます。そして注意深く見るとそのすぐ下にもう一つ明るい星 が見えています。 火星です。 金星のおかげで火星が見つけ やすい状況ですのでぜひご覧ください。ここひと月くらいは 金星の下を探すと火星が見つかります。ただし、金星は日ご とに高くなりますので、火星との見かけ上の距離は今のよう に近くはなく、広がります。
火星をよく見ると、 ちょっと色が赤いことに気がつくと思い ます。これは火星の土の色が酸化鉄で赤いからです。大気が 薄いので雲がしっかりあるわけでなく、地面が透けて見えて いるのです。一方、金星の方は、雲で覆われているため雲が 白く光っています。
さて、最初のクイズの答えは分かったでしょうか。 ②は月ですね。 ①が金星、 ③が太陽です。
明るい太陽が沈んで、月と金星が見えるのは絶景です。三日月 と金星が並んできれいに見える日はそんなにたくさんあるわけ ではありません。 次回は、 3月23日と4月22日です。カレンダー にメモしておき、お楽しみください。
図1 古代メソポタミアの天体神のシンポルマーク http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/354-fig1.jpg http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/354-fig2.jpg パワポ http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/354-fig.pptx
参考: