先週は、月はいろいろは時間・方向・形で現れることを紹介しました。 今日はそこに潜む法則を整理したいと思います。
第一法則: 新月を含む一週間くらいを除けば、一日のうちどこかの時間帯でどこかに月は見えています。
次の法則は月の形に関するものです。 図1は、やまがた天文台のロゴマークです。月の形を弓矢のように見ています。 第二法則: 月を見つけたら、月を図1の弓矢のように見立てて、矢の向いている方向に必ず太陽が居ます。
方向だけでなく月からの離れ具合もわかります。矢が横を向いているか、真正面(自分の方向)を 向いているか想像してみてください。 図2のように、三日月なら横を向いていますし、半月ならやや手前を、満月なら真正面を向いています。
この法則に沿って実際の月を観察してみましょう。 図3の月の形を見ると、矢は右下方向を向いていてこの方向のかなり近い位置に太陽がいます。 山の端の下に隠れています。これは夕方の三日月です。
図4は、鳥たちと一緒に月が居ますが、月の形からすると、太陽は画面の左側に居ます。 半月形なので、自分の左横方向に居ます。 月が明るく写っているので夜明け前の半月(下弦の月)であることが想像できます。
このように、法則2を知っていれば、周囲の明るさや景色を考慮すると、写真の撮影した時刻が だいたい分かります。 月の観察になれてくると、なぜ月は満ち欠けするのか真の理由も自然と分かってきます。 これは、また次の機会にお話しします。 デジカメなどで月の写真を撮ってみてはどうでしょう。
references
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/362-fig1.jpg http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/362-fig1.pptx 図1 やまがた天文台ロゴ[適宜縮小ください] http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/362-fig2.jpg http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/362-fig2.pptx 図2 欠け方と太陽の方向の関係 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/362-fig3.jpg 図3 (撮影:大場美由紀さん)[トリミングOK] http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/362-fig4.jpg 図4 (撮影:大場美由紀さん)[トリミングOK]
参考: