夜の7時を過ぎるとやっと暗くなり星が見え始めます。 異常に明るく輝く星に気がつきませんか。 図1は今夜7時30分頃の西の空です。 西の空にめだっているのは宵の明星、「金星」です。 金星を見つけたら、 位置関係を図で確認しながら、金星の左手に冬の大三角が沈みかけているのがわかります。 ベテルギウス、シリウス、プロキオンの三つの星です。 来月には、星座は見えなくなり冬とは完全にお別れです。
金星よりずっと高い位置に、もうひとつの明るい星が見えています。木星です。
図1で星座境界線が細い赤い線で示されています。 オリオン座、おうし座、ふたご座、かに座、おおいぬ座の領域が分かります。 金星はおうし座の端にいて、木星はかに座の中にいます。
金星と木星の明るさは恒星にくらべてずば抜けています。 星の明るさは等級で表しますが、金星はおよそマイナス4等星で、 木星はマイナス2等星です。 金星は、1等星よりも5等級も明るく輝いていますので、等級の定義と照らし合わせてみると、 光の量は一等星の百倍強いことがわかります。 つまり、光の量が百倍強いと、等級が5等級分だけ明るいと定義されているのです。 5等級の差を距離に換算してみると、1km遠方の街灯を100mまで近づけたことに対応します。
今日は実は私の誕生日で、年齢を等級に換算したくなりました(図2)。 1歳のあかちゃんを一等星とすると、百歳で金星と同じマイナス4等星です。 30歳の方はマイナス2.7等で木星よりは明るいです。 私はマイナス3.46等です。 みんなで金星のようにマイナス4等まで頑張りましょう。
図1 今晩7時半ころの夜空 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/364-fig1.jpg 図2 星の明るさ等級と年齢 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/364-fig2.jpg パワポ http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/364-fig.pptx
参考: