エリダヌス座
暗くなった7時頃、南の空をご覧下さい。
ほとんど真南の空高くオリオン座の「みつぼし」と
その東側にギラギラ輝くシリウスが見えています。
「みつぼし」の右下にあるリゲルという一等星が見つかると思いますので、
そのすぐ右側の星(図1のaの星)から始まる、長い長い星座を紹介しましょう。
aの星はクルサと言う名前で、「足台」という意味です。
オリオンの足を置くとでもいうのでしょう。
この星からエリダヌス川がはじまります。
bの星はザウラク(船の星)、cの星はラナ(カエル)です。
ひとつ一つの星は追えなくても、なんだか暗い星がだらだらと並んでいるなと思っていただければ十分だと思います。
この川の果て、地平線の下にはアケルナルという青白い0等星があります。
そのギラギラ感はシリウス以上で、それもそのはず、アケルナルの表面温度はシリウスより高いのです。
赤道近辺や南半球に旅行するとききは見つけてみてください。
ギリシャ神話では太陽神アポロンが4頭の天馬に曳かせた「太陽の馬車」で
天空を毎日駆けるそうです(図2)。
アポロンが駆け上ると朝になり、海に駆け下ると夜になるのです。
あるとき、アポロンの息子のパエトンは、父のように空を駆けたいと、
太陽の馬車を借りて、そらに走り出しました。
しかし太陽の馬車はパエトンが操るには難しすぎて、馬車は暴走し、
いたるところ火事になってしまいました。
大神ゼウスはしかたなく、雷を打って太陽の馬車を撃ち落としてしまいます。
パエトンはエリダヌス川に落ちてしまいました。
パエトンの姉妹たちは彼を手厚く葬ったそうですが、
嘆くあまり彼女たちはポプラの木になり、その涙は琥珀になったそうです。
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図1 2月中旬、午後7時頃の南の空
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/404-fig1.jpg
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図2 アポロンの太陽の馬車を描いたボール(提供:大英博物館)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/404-fig2.jpg
出展元および使用条件の記述 http://www.britishmuseum.org/join_in/using_digital_images/using_digital_images.aspx?asset_id=15026001&objectId=461618&partId=1
cf title: calyx-krater Museum number 1867,0508.1133 (British museum)
本文終わり
references
パワポ
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/404-fig.pptx