惑星状星雲
惑星状星雲は宇宙の写真集ではとても人気の美しい天体です。
図に4つのサンプルを掲げましたがこれ以外にも様々な形があって見飽きることはありません。
なんでこんな素敵なものが宇宙で作られるのでしょうか。
よく見るとどの画像にも中心に星がみえます。
鍵を握るのは星雲の中央に見えるこの星です。
この中心星はかつては太陽と同じような星でした。
太陽と同じように水素をヘリウムに合成することでエネルギーを出し光っていました。
星の中心部分の水素がヘリウムに変換されると、星は、
巨星とよばれるぶよぶよした大きな星になります。
さらに、ヘリウムから酸素や炭素が合成されます。
巨星になると星の外側が剥がれて流出するという現象が起こります。
流出したガスは星の回りに広がるのですが、このままでは地球からそれを見ることはありません。
しかし、星の表面温度がその後とても高くなるので、星からは紫外線が大量に放射されます。
すると、これまで見えていなかった星周ガスが紫外線の刺激で発光し始め、
星雲として暗黒の宇宙に浮かび上がります。
この中心星はやがて元素合成を停止し、地球くらいの大きさの小さな高温星(白色矮星(わいせい)と呼ばれる)
になり、あとは、ゆっくりと冷えていきます。
巨星から小さな星への変化の合間にこんなに素敵な星雲を作ってくれるとは、宇宙もしゃれたことをしてくれます。
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図1 Hen-1357 (提供:NASA)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/414-fig1.jpg
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図2 NGC 7009 (提供:NASA)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/414-fig2.jpg
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図3 NGC 3132 (提供:NASA)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/414-fig3.jpg
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図4 NGC 6543 (提供:NASA)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/414-fig4.jpg
本文終わり
references
パワポ
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/414-fig.pptx