火星が接近
火星が地球に接近しています。5月31日には最も近づいて、
地球から7528万kmまで近づきます。
地球や火星、木星、土星などの惑星は太陽の回りを公転しています。
どの惑星も7度以内の精度で、ほぼ一つの面の上を公転しています。
なので、図1のように、一つの面上に地球と火星の軌道を描いても問題ありません。
地球の公転周期は1年ですが火星は1年10ヶ月くらいです。
二つの惑星は違った速度で太陽の回りを回っていますので、
火星は地球に近づいたり遠ざかったりします。
接近の周期は約2年と2ヶ月です。
内側を速く回っている地球が火星を追い越す形で、
今年5月31日に最も接近します。
地球と火星の出会いの接近ですね。
図をよく見ると地球の軌道はほぼ円形ですが、火星の軌道は楕円(ちょっとひしゃげた円)の
軌道をしています。
太陽と火星の間の距離は、
近いときと遠いときでは約3千万kmも違います。
もっと近い位置を近日点といいます。
近日点と地球軌道のAの位置(図10)で地球と火星がであえば最高に接近する、
いわゆる「大接近」が起こりすが、
両者が別の早さで動いているのでそううまくはいきません。
それでも、今回の接近では火星はだいぶ大きく見えますので、
お近くの公開天文台を訪問して大きな望遠鏡で火星を見てください。
火星の極にある氷の白い光や赤い地面にある模様などが見えるかもしれません。
肉眼でもとても明るい星として火星を見ることができます。
図2のようにさそり座でアンタレスという火星と競う赤さをもつ星と
土色をした土星が集合しているのでとても賑やかな夜空です。
ぜひお楽しみください。
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図1 火星の軌道
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/416-fig1.jpg
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図2 5月末から6月初旬午後10頃の南の夜空
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/416-fig2.jpg
本文終わり
references
パワポ
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/416-fig.pptx