真剣に第二の地球を探す
夜空を見上げるとたくさんの星々が見えます。
そのどの星にも惑星があると言われています。
そうすると地球に似た星があって、人間に似た生物がいるかもしれません。
「まあ、そんなこともあるだろうなぁ」とぼんやりと受け止めている読者の皆さんも多いとおもいます。
しかし、
NASAのケプラー探査機が見つけた地球サイズの太陽系外の惑星の図(図1)などが
発表されているのを見ると,俄然、どうやったらお隣の宇宙人に会えるだろうとまじめに考えだしてしまいます。
惑星探しは、どんな星でも良いというわけではありません。
折角だから見つかったときには通信がしたいですね。
すると、30光年とか、近い距離にある星を探しましょう。
これなら電波を送信し、返信が帰ってくるのに60年ですから返信に対応できます。
近くても、おりひめ星のように生まれからまだ、3億年しかたっていないのでは、
その星を回っている惑星に生命が誕生しても、知的生物までにまだ進化していないでしょう。
太陽の場合だと50億年経っています。それで人類がいるわけです。
ですから、数十億年くらい長く生きている星を探すべきです。
実際に、天文学者が真剣に探しているのは太陽よりも質量が小さく少し赤い色をした寿命の長い星です。
ケプラー探査機が惑星を見つけるときは、図2のように星の前を惑星が横切る現象を探しています。
目標の惑星は、太陽の役割をしている中心星からちょうどいい距離にあって液体の水が存在するようなものです。
星に近すぎると温度が高すぎますし,低すぎると氷の世界になってしまいます。
さて、生命の存在をどうやって見つけるのでしょう。
図2下の図をみると星からの光がほんのわずかですが惑星の大気(緑色で示した)を通過します。
この光を分析すると惑星の大気中の酸素や水蒸気の濃度を測定することが可能です。
この分析は極わずかの光の変化をとらえて行われるのでとても難しいものですが、
科学者はこのための技術をどんどん向上させています。
まじめに、地球のような惑星を見つけて、そこに酸素や水があるか分析しようとしているのです。
きっと間もなく、宇宙のどこかに地球のような星があって生命が誕生している証拠がもたらされるのでないでしょうか。
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図1 ケプラー探査機が見つけた惑星の想像図(提供:NASA)(右端が地球、左からケプラー22b,69c,62e,62f)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/433-fig1.jpg
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図2 惑星の大気成分の分析の原理(提供:NASA)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/433-fig2.jpg
本文終わり
references
パワポ
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/433-fig.pptx