秋の四辺形
秋は日が沈むとすぐに暗くなって6時半、7時ともなれば満天の星空です。
秋の星空の一番目立つものといえば秋の四辺形でしょう。
といっても明るい一等星で目立つというよりは中堅所の2等星、3等星でできた大きな四角形です。
これを見つけてみてみましょう。ひとつの挑戦としてお楽しみください。
大きなきれいな四角です。

図1を参考にして、真上(天頂)と方位をたよりに探してみましょう。
腕をのばしたげんこつを包み込んでしまうくらい大きな四角形です。
もし、見る時間が遅くなって、10時も過ぎてしまったら、
天頂と真南を結ぶ線を越えて西側に移動していますのでそのことを意識していただければきっと図1からでも見つかると思います。
日本では枡形星という地域もあるそうですし,美術館の絵の額ということも出来るでしょう。
大空の天窓と言った人がいるそうで素敵な比喩ですね。


さて、この天窓がうまく見つかったら、
次の挑戦はこの四角の中に何個の星が見えるか探してみましょう。
何人かでやると誰が一番たくさん見えるか、競争ができます。
図2がヒントになります。
二つ見つかればまずまず、5、6個見つかったら素晴らしいです。

4隅の星には名前がついていて、北東の角の星はアルフェラッツといいます。
「馬のへそ」という意味です。
西洋の星座ではこの四角形はペガスス(天馬)座に含まれて、天馬のへそなのです。
ところがこの重要な星は国際天文学連合で定められた88星座ではアンドロメダ座に属していて、
星座絵を描くとアンドロメダ姫の頭の星になっています。
馬のへそが姫の頭に昇進したのです。
「へぇそーか」などと冗談ですまさないで、この星を見つけたら祝福してあげてください。

長方形ではなく北側が少し短いので、図2で、左右の縦の辺を北に延長すると
一点で交わります。
なんと、交わったとこころに北極星があります。
なんと自然は楽しい仕掛けをしてくれたのでしょう。






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図1 11月26日午後6時30分頃の星空 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/440-fig1.jpg
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図2 秋の四辺形の中の星 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/440-fig2.jpg
本文終わり
references パワポ http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/440-fig.pptx