木星を見つけよう
やっと桜も咲いて夜桜見物をするなら一緒に木星を見つけてみませんか。
きっとみつかりますから。
4月3日に木星は太陽と反対の位置に来ました。
つまり、西の空に日が沈むとほぼ同時に東の空から木星が登ってくるという関係です。
木星と地球の間の距離が一番近くなった時でもあります。
これからしばらく宵の空に木星が輝きます。
図1のように宵の東からやや南よりの空をみると不気味に明るい星が見つかるはずです。
絶対に見逃すことはありません。
星座を作っている星とは比較にならないずば抜けた明るさだからです。
木星の左手(北側)に明るい星が見えています。
星座の星の中ではもっとも明るい部類に属する、和名「麦星」、
うしかい座のアークトゥルスですが、木星に比べれば貧弱です。
麦星はやや黄色味がかった色に特徴があります。
麦星なのでビール色と私は覚えています。
木星のバッブル望遠鏡による最新の映像を図2に掲げました。
たくさんの縞模様と大赤斑とよばれる赤い目玉のような構造が綺麗にみえています。
太い二本の縞や大赤斑はやまがた天文台の望遠鏡でもよく見えます。
毎週土曜日オープンしていますのでどうぞおいでください。
小さな望遠鏡があれば木星の周りを回っている4つの衛星がみえます。
面白いのは衛星はどんどん動いていくのがわかるということです。
図3のように1日違えば、その配置は大きく変わります。
ガリレオがこれを発見した時、木星の周りを衛星が回っているのだと確信しました。
そして、同時に当時ははっきりしていなかった、地球が太陽の回っているという考えも、
これと同じなんだなと思いました。
これからしばらくは木星のシーズンです。夜外に出たらどこにいるか探してみてください。
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図1 4月上旬午後8時頃の東の夜空
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/463-fig1.jpg
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図2 4月3日撮影の木星 (提供:NASA)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/463-fig2.jpg
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図3 木星の衛星の動き
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/463-fig3.jpg
本文終わり
パワポ
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references will be note-463