Mitaka新バージョン
夏の星空でぜひ見たいものはといえば、天の川です。
これはとても贅沢な風景で誰でも簡単に見えるものではありません。
天の川の中に中洲のようにみえる、ヒダ状の暗黒帯となるとよほどいい条件の場所で、よい天候に恵まれなければ見られません。
しかし、 一生のあいだに一度は見たいものです。
天の川は雲のようなふわふわしたもの、星雲ではありません。
数かぎりないと言いたくなるほどのたくさんの星、暗い星、が密集して分布したものです。
これはガリレオ・ガリレイが望遠用で見て発見したことです。
天文学者は星の位置や明るさを測定して宇宙地図を作っています。
ガイアとよばれる宇宙地図を作る宇宙望遠鏡が調べて、
最近発表した約11億個の星のカタログを忠実に描くと天の川が再現できます。
天文学の研究データを可視化して、
宇宙を探検できるようにしたアプリケーションにMitaka (国立天文台制作)があります。
Mitakaの最新バージョンがこのほど公開され自宅のコンピュータで、
宇宙地図のデータから再現された天の川の映像を見ることができます。
Mitakaは無料ですので、ご自宅のパソコンにダウンロードして天の川をお楽しみください(図1)。
使い方の説明も充実しています。
Mitakaとプロジェクト名である4D2Uでインターネット検索をして頂ければ入手できます。
Mitakaでは宇宙を自由に移動できますので、火星旅行したり土星の近くまでいって土星の輪をみたり(図2)、
銀河系の外に出ることもできます(図3)。
最新版のMitakaでは天の川だけでなく衝効果(しょうこうか)も見ることができます。
これは太陽の光を反射して光っている天体に見られる現象です。
ちょうど太陽と正反対に天体が来て、太陽の光をちょうど正反対の位置にいる私たちの方向に反射するとき特に輝度が高くなる現象です。
土星の輪や小惑星が特に明るく見える現象として実際に観測されています。
満月が特に明るいのもこのためです。
あなたは、いろいろ楽しめるMitakaで見る派ですか、それとも真夜中でも外に出る観測派ですか。
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図1 Mitakaによる天の川(提供:国立天文台)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/475-fig1.jpg
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図2 土星と輪(提供:国立天文台)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/475-fig2.jpg
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図3 銀河系の様子(提供:国立天文台)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/475-fig3.jpg
本文終わり
パワポ
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references will be note-475