近くば寄ってみよ!星!
今晩、日が沈んだら19時頃、南東の空を見てみましょう(図1)。
半月が高く見えて、そのすぐ左下に明るい星が見つかります。
土星です。
月と土星がこんなに近いのは8月と9月では今日だけです。
明日になると、土星は今日と あまり変化がありませんが、月はずっと東(左)へ移動してしまいまいます。
次回、月と土星が接近するのは10月24日です。
そこから、右下方向にさそり座が広がっています。
中でも、さそり座のアンタレスは一等星なので目立ちます。
古代メソポタミアでもさそりの心臓と呼ばれた赤い星です。
星座を作っている星々は、本当は太陽のような火の玉なんだけど、とても遠くにあるので光る点に
しか見えない、ということは以前このコーナーでもお話ししました。
どんな大きな望遠鏡を使っても星は光る点にしか見えません。
この常識を覆すすばらしい画像がこのほど発表されました。
480話に登場したVLTという望遠鏡で、直径8.2mの鏡を使った望遠鏡4台を連結して
直径200mの一台の望遠鏡のようにする技術が適用されました。
これによって、さそり座のアンタレスを観測して、図2のように表面の火の玉の模様が撮影されました。
アンタレスまでの距離はおよそ550光年、直径は太陽の700倍ほどある星です。
比較的近く、直径が大きく明るい星を狙ったのですが、
この望遠鏡の画像分解能はすごいですね。
図2のようにはっきりとした映像が取れたのは世界初です。
とうとう夜空の星も太陽や惑星の表面を見るように模様が見える時代になりました。
この星は太陽よりも大きくてぶよぶよしているので、
星の表面の濃淡も著しく、ガスは秒速20kmほどで動き回っているそうです。
もし、太陽のフレアのような爆発現象が起こればきっと見えることでしょう。
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図1 今日19時頃の南の空
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/482-fig1.jpg
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図2 アンタレスの表面(提供:ESO)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/482-fig2.jpg
本文終わり
パワポ
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references will be note-482