カシオペヤ
W型の星の並びとして有名なカシオペヤ座が昇ってきています(図1のaの位置)。
高く昇るとWがひっくり返ってM型になり、山形星となりますので、
山形県人としては是非とも見たい星です。
ギリシア神話では、
カシオペヤは古代エチオピアの王妃で、
娘のアンドロメダととともに並ぶもののいない美人と言いふらしたため、
空に吊り上げられて沈むこともなくぐるぐると回っているそうです。
カシオペヤ座が昇ってくると秋を感じ、おおぐま座が昇ってくると春を感じます。
この二つの星座のセットは美女と野獣といったところでしょうか。
おおぐま座の北斗七星を七曜星というのに対して、
カシオペヤ座の五つの星を五曜星と呼ぶこともあります。
週五日勤務が一般化したのでカシオペヤの勝ちかなともおもいます。
フラムシチードの星座絵では図2のように描かれていますが、
お隣のケフェウス座の星とつないで「錨(いかり)星」と言ったり、
水面から顔を出したワニの目と言ったり、
二つの山の角度が違っているので、かどちがい星だったりと
いろいろ楽しい名前があります。
フラムシチードの星座絵では王妃はちゃんと椅子に座っていますが、
W型が椅子の形を表していて、王妃はとっくの昔に逃げてしまったという話もあります。
カシオペヤ座を見つけたら双眼鏡でこの辺りを見てみましょう。
はくちょう座からつづく天の川がこの辺りを通っているのですごい数の星が見えます(図3)。
本当に綺麗な場所です。
カシオペヤ座は図1のように、北極星のあたりを中心に反時計回りに回っていますので、
6時間後にはbの位置、12時間後にはcの位置に移動します。
また、同じ7時頃見るとすれば、4ヶ月後の1月にはbの位置に移動しています。
この動きを参照して山形星をお楽しみいただければとおもいます。
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図1 カシオペヤ座の見える位置
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図2 フラムスチードの天球図のカシオペヤ(提供:Linda Hall Library)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/485-fig2.jpg
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図3 カシオペヤ座付近の星の様子
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/485-fig3.jpg
本文終わり
パワポ
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references will be note-485
Flamsteed, John, 1646-1719
Linda Hall Library