いて座

いよいよ夏休み。海や山で美しい天の川を見る機会に恵
まれるかも知れません。天の川の中心方向を御案内しま
す。

今年は木星がいるので非常に簡単です。南の空に異常に
明るく輝く木星は誰でもすぐに見つかります。(図1) 木
星が見つかったら、木星のいる場所を含めて木星の西(右)
側がいて座になります。上半身が人間、下半身が馬とい
うちょっと変わった生き物が弓を射ている姿がいて座です。
しかし、これはとらえにくいので、いて座の中にある
「ティーポット」という愛称をもつ星の並びを探してみ
ましょう。図1で緑の線で示された形です。もし、星の
非常に良く見える場所なら、ティーポットから湯気が出
るように天の川が見えると思います。ちょうどその湯気
がたちのぼるあたりに、双眼鏡等でも確認できる「干潟
星雲」や「三裂星雲」(図2)があります。

この天の川ですが、円盤状に分布した星やガスの渦巻く
大集団です。わたしたち太陽系もこの渦の中に入ってい
ますが、中心からずっとはづれのほうにいるので、地球
から渦の中心を眺めることができます。そして、いて座
の方向にその天の川の中心があるのです。図3に示すよ
うにすごく大きな横から見た円盤が空に横たわっている
感じです。天の川の中心までの距離はおよそ3万光年です。


図1 8月4日 午後8時頃の南の空
(アストロアーツ/ステラナビゲータを利用して作成)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shiata/yamashin/50-fig1.ppt
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shiata/yamashin/50-fig1.jpg

図2 いて座にあるM20(三裂星雲)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shiata/yamashin/50-fig2.jpg


図3 天の川(銀河系)が南の空に横たわっていてその中心がいて座にあります。
(国立天文台提供 Mitaka を利用)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shiata/yamashin/50-fig3.ppt
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shiata/yamashin/50-fig3.jpg
てきとうにトリミングしてください。

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捕捉(未掲載)