夕方帰宅、月水金、朝方帰宅、火木土
夕方帰宅は、月水金、朝方帰宅は火木土というと何のことかわかりますか。

夕方帰宅して、日が沈んだすぐ後、西の空を見てみましょう。
午後6時20分から30分ごろ限定です。
3月21日のこの時間なら図1のように、
地平線近くに、金星と水星、高い位置に三日月の形をした月(正確には21日でしたら四日月)が出ています。
翌日なら、金星、水星はだいたい同じ位置ですが、月は少し太くなって南寄り移動しています。
つまり夕方見えるのは月水金です。

一方、夜更かしして遊んだ、深夜まで勤務した、早起きしたなどで、午前3時から夜明けまでの時間に空を見る方は、
東から南の空を見てみましょう。
図2の様に、低い位置に、土星と火星が並んでいて、ちょっと離れた高い位置に木星が並んでいます。
なので朝方なら、火木土というわけです。

曜日の名前になっている日月火水木金土の天体のうち、
水星以外はとても明るく、簡単に見つけられますので、ぜひ、探してみてください。

水星が一番見つけにくいと思います。
しかし、古代の人々も水星をしっかりと惑星として捉えていました。
昔は人工の光もなく、建物も現代のように乱立していないので地平線近くまでよく見えます。
水星は太陽の周りをよく動き回ります。
こんな事情から、古代人にとっては水星が惑星であることは非常にわかりやすかったのです。
しかし、現代人にとってはとても見つけにくい惑星になってしまいました。

21日は春分の日です。
もう、寒くはないのでぜひ夜空をゆったりとした気分で眺めてみてください。
そうして、たまには星空を見て宇宙のことを考えてみてはどうでしょう。
そして、地上の人間をちょっと上から目線で眺めてみると、
違った世界が見えてくるかもしれません。




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図1 3月21日18:20ころの西の空 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/510-fig1.jpg
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図2 3月22日 3:30ころの東の空 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/510-fig2.jpg
本文終わり
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