月の名前のはやり
ある放送局のキャスターさんから、
「こんどあるストロベリームーンについて教えていただきたいのですが」
という電話がありました。
「ストロベリームーンって何ですか、初めて聞くことばですが、、、、」
と逆に聞き返してしまいました。
3年ほど前のことです。
スーパームーン、ブルームーン、ブラックムーンそして、
このストロベリームーンなど、
天文学者が全く使わない新語がどんどん誰かから発信されて、
驚かされます。
「こんどのスーパームーンを見よう」、などとインターネットで拡散することによって、
月を見たり、夜空を見たりする人が増えることは大歓迎ですが、
カタカナの言葉が多いのが気にかかってしまいました。
日本には、
十六夜(いざよい)、居待ち月、立ち待ち月など、
たくさんの月の呼び方があって月を愛でてきました。
月待ちの行事もあります。
これらも大事にしたいです。
そんな中、「受け月」という月に出会ったので紹介します。
「受け月」という伊集院静の短編小説があります。
受け月に願いをかけると叶うという話が出てきます。
朝方、東の空に見ることができます。
この言葉やデザインが
JRの車内広告、お菓子、料理屋さんの名前などに見つけることができました
(図1)。
理由はともあれ、朝帰りした人がよく見る月です。
私も経験があるのですが、なんとも幻想的で味わいのある月で、お勧めできます。
最後に天文学的なことを一つ書くと、受け月の望みを受け取る器の部分ですが、
春と秋ではその容量がかわります。季節によって望みをしっかり汲み取れる角度に
なったり受け取りにくい角度になったりします。
図2を見ながら理由を考えてみましょう。
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図1 受け月のデザイン
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/511-fig1.jpg
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図2 季節によって変わる月の欠ける角度
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/511-fig2.jpg
本文終わり
パワポ
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/511-fig.pptx
references will be note-511