秋の四辺形
夜になり8時頃、西の空には夏の大三角が見つけやすと先週お話ししました。
今度は、東の空に目をやると秋の四辺形が綺麗に見えています。

図1のあ、い、う、え、の四つの星です。
かなり大きな四角形で、
腕を大きく伸ばして手のひらサイズあります。

古代メソポタミア時代には平原を意味するイクー星という名前がついていました。
また、四角の形を天にある神殿とみなして、
それは地上にあるエ・サギラ神殿とも見ていました。
バビロンにあったマルドゥクを祀る神殿です。
うお座のAからB、Cへの並びがチグリス川、ユーフラテス川を表している様です。

また、イクーは面積の単位でもあります。1イクーは約60平方メートルで、
1アールに近く、特産の麦畑の面積を測るののちょうど良かったのかもしれません。

メソポタミアの星座はのちにギリシアに伝わりましたが、ギリシアで採用されたのは
ペガスス(天馬)です。
馬ですが、肩のところから翼が出ていて空を飛ぶことができる架空の生き物です。
晴れた暗い夜空で見ると、天を翔ける馬の姿がみごとに浮かび上がります。
図1で、「え」のところから首、頭が伸びています。
「あ」のところから二本の前足が伸びています。
この星座はペガススの上半身だけで、尾や後足はありません。
しかし、晴れた空で確かに馬の頭と前足、胴体を見つけるとちょっと感動的です
ので光害のない良い夜空でぜひお確かめ下さい。



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図1 11月上旬8時頃の東方向の夜空 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/543-fig1.jpg
本文終わり
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