立春
まもなく2月3日の節分、豆まきの日です。
節分は立春前日を指す言葉です。
本来は季節を分ける日で、立夏、立秋、立冬の前の日も節分ですが、
とくに立春の前の節分が豆まきの行事とともに今日も親しまれ残っています。
このような日の数え方は太陽の動きに準拠した方法で、太陽の暦、太陽歴といいます。
一方、月の満ち欠けを使って月に準拠した暦もあります。
この二つが並行して走っていることを図に示しました。
太陽の暦は、冬至から立春、春分に向かってながれていて、これは太陽の動きで決められています。
太陽が最も低くなる冬至、最も高くなる夏至、中間の春分と秋分が一年の季節の流れを作っています。
私たちのカレンダーは太陽歴なので、立春の日はほぼ2月4日で確定です(たまに少しずれますが)。
そして起算日の1月1日はあまり特徴のない日です。
季節の流れを愛する私としては立春を1月1日にして欲しかったです。
こうしても単に一年の起算日がずれすだけで何の問題も起こらないはずです。
立春が一年の始まりとしていい感じがしませんか。
図には山形特産の啓翁桜をあしらってみました。
さて、月を使って暦を作る立場ですと新月が1日です。
今年は新月が2月5日で立春の次の日です。
今年は2月5日が旧暦の正月、中国では春節とよばれる年の初めになります。
2月7日には西の空に細い三日月がみえることでしょう。
太陽暦のなかでいつが新月になるかはいろいろ変化します。
昨年は2月16日で立春よりもだいぶ遅れました、来年は1月25日でこれはだいぶ早いです。
旧暦正月前に立春が来ることを年内立春と呼んで万葉集にも詠われています。
「月数めば いまだ冬なり しかすがに 霞たなびく 春立ちぬとか」
(大伴家持)
天平宝字元年、西暦757年の作とあります。
奈良時代から月の暦と太陽の暦が併用され認識されていたことにびっくりします。
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図1 太陽の暦(太陽歴)と月の暦(太陰暦)の比較。(イラスト:伊藤夢花)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/554-fig1.jpg
本文終わり
パワポ
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