ことし初めての織姫
今年の大型連休中、きっと快晴の夜がやってくると思い、
その日には山奥に星を見に行こうと心に決めています。
その時の練習に、今年初めての織姫星を見つけてみましょう。
8時過ぎに北東の山の端から登ってきます。
織姫星は1等星よりもワンランク上の0等星ですので極めて明るくて必ず見つかると思います。
図1を参考に見つけて見てください。
ただし、山形の地形ですと山に邪魔されて、
9時頃にしか登ってこない場合もあるので、
見つからないときは時間を少しおいてから見てください。
東の空の高い位置に
アルクトゥルス(日本では麦星と呼ぶ地域もあります)という星も見えています。
これも0等星で非常に明るい星です。
この二つの星が東の空に一番目立っています。
織姫星は青白く冷たい感じで光っていて、
アルクトゥルスの方は黄色味があるので、区別がつきます。
ここからは人口の光が少なく星がよく見えるところに移動してからのお話です。
二つの星が見つかったら、それを結んで、
できた線を三等分してください。
分割点のアルクトゥルス側をよくみると綺麗なかんむりの形がみつかります
(図1の丸で囲んだ部分)。
学名は「北の冠」の意味ですが日本では単に「かんむり座」と呼んでいます。
冠といっても王冠のような豪華なものでなく花輪のイメージです。
とても綺麗な星の並びなので一度見つけたら大ファンになること間違いなしです。
三等分の織姫星側の分割点はヘルクレス座になります。
古代ギリシャの物語で「ひざまずく人」と呼ばれていましたが、
実際に条件が良ければひざまずく人の姿が浮かび上がってくると思います。
このヘルクレス座にはたくさんの星が集まった球状星団M13という天体があります(図2)。
望遠鏡があるとこの星団が綺麗に見えます。
さて、みなさんと一緒に晴れるのを待ちましょう。
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図1 4月末から5月はじめの午後8時頃、東の夜空(ステラリウムを用いて作成)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/566-fig1.jpg
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図2 ヘルクレス座の球状星団M13 (撮影:やまがた天文台)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/566-fig2.jpg
本文終わり
パワポ
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