十三夜

十月十一日は旧暦の九月十三日で「栗名月」とも呼ばれるお月見の日です。
すっかり秋めいた爽やかな空気の中で美しい月を愛でることにしましょう。
美しい月を見たあなたはどんな想いを心に写すでしょう。
おいしい料理ののったテーブルでしょうか、
愛しい人といっしょに月を見た想い出でしょうか。

旧暦では、七月、八月、九月が秋です。
そのちょうどまん中にあたる八月十五日が
仲秋の名月です。その翌月、九月十三日に月見をする習慣があります。
十三夜ですので、満月の少し前で満月よりも少し欠けた月が日没のころには、
東の空、20度くらいの高さにもう昇っているでしょう。

仲秋の名月は芋名月ともいって里芋の収穫期にあたります。
そして中国をはじめアジア各地に同様の習慣があります。
作物の収穫祭の意味もあるのでしょうが、日本の主食である米の収穫祭としては
時期が早すぎるので、むしろこの十三夜の方が収穫祭にふさわしいかも知れません。
十三夜の月を愛でる習慣の方はアジア各地にはなくて日本独特のものだそうです。
また、十五夜の月と十三夜の両方を見るようにしないと、
「片見月(かたみつき)」といってよくないとされます。
さて当日の天気はどうでしょう。

地球の回りの月の運動は楕円形で速度も一定ではありません。
そのため暦と実際の月の形が一致しないことがあります。
大きいときは2日もずれます。
今年の場合、先にも言いましたが十月十一日が十三夜です。
なので、その二日後の十月十三日が十五夜で満月かとおもいますが、
実際にまんまるい月が出るのは、つまり、月齢15になるのは、さらに
その二日あとの十月十五日です。

月にはいま日本が打ち上げた「かぐや」といわれる探査衛星が飛んでいっていて
調査をしています。その衛星の生みの親である宇宙航空研究開発機構の
加藤學教授が山形に来て月面のハイビジョン映像とともに最新の成果を
講演します。どなたでも参加できますので、山形大学小白川キャンパスに
おいでください。

講演会開催日時:2008年10月20日 16:30-18:00
場所:山形大学小白川キャンパス
問い合わせ:023ー628ー4133


図1 月齢16の月 十六夜(いざよい)
(やまがた天文台 15cm屈折望遠鏡でカメラ付き携帯電話で撮影)
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shiata/yamashin/58-fig1.jpg

図2 月齢8 の月
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shiata/yamashin/58-fig2.jpg

図2 月齢5 の月
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shiata/yamashin/58-fig3.jpg