低い太陽(冬至近し)
太陽の高さがどんどん低くなり、光も弱々しくなっているのをひどく感じる季節です。
間も無く冬至がやってきます。
今年は、12月22日です。

山形の緯度が38度くらいですから、春分と秋分の日の太陽の高さが、90度マイナス38度で、52度です。
そこから約23度引くと冬至の日の太陽の高さが約29度と計算されます(図1)。
高度が低いだけでなく、朝日が昇ってくる方向も東ではなく、
図1のように南から60度しか離れていない位置から昇ってきます。
同様に夕日が沈む位置も西ではなくずっと南よりです。
日が昇ってもちょっと顔を出すだけですぐに沈む感じですね。
昼間が短くて、夜が長いのです。

このように冬至の頃の太陽は低く、しかも少しの時間しか太陽の光が見えません。
日の高さというのは重大な太陽熱の変化をもたらします。
図2の上の図では太陽が真上から照りつけています。
空気や雲の影響を考慮するとおよそ1平方メートル当たり1キロワットの熱をもたらします。
ところが約29度の低高度から日が差す時は1平方メートル当たり約0.5キロワットと、半減してしまいます。
図2で光が斜めに入って来る下の図の場合では、上に比べて、地面に突き刺さる矢印の本数が半減していることから、
光のエネルギーが半減することがわかります。

朝には霜柱が立ちます。先日見つけた霜柱はあまりにも美しく思わず写真を撮ってしました(図3)。
寒いのは嫌ですが自然の作る美しさには感動させられます。

冬至は、衰えた太陽が再び元気を取り戻す日です。
なので、昔から冬至は復活祭としてお祝いの日でした。
古くからの習慣に従って、小豆粥や冬至かぼちゃをいただき、柚子湯に入り、健康を保つようにしましょう。
中国では、「冬至ワンタン、夏至索麺(そうめん)」というそうで、ワンタンや餃子もいいかもしれません。
風邪をひかないように頑張りましょう。



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図1 冬至の日の太陽の動き http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/599-fig1.jpg
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図2 日射の方向と降り注ぐエネルギーの違い http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/599-fig2.jpg
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図3 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/599-fig3.jpg
本文終わり
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