星空を見よう
暖冬のこともあって、日が沈む夕方、
すぐに家の中に閉じこもるのでなくて夕焼けを楽しむ心のゆとりがあるように思います。
西の空、やや南寄りの高い位置に宵の明星が輝いています。
夕焼けはなぜか心を落ち着かせてくれます。
ふと思い立って、スマホをとりだして写真に撮ってみます。
最近のスマホのカメラは性能が良いので星もちゃんと写ります。

図1のようにいい夕焼けの風景が撮れました。
中央に金星が写っています(黄色の矢印)。
星もないのにいくつか点が光っています(赤の丸印)。
これは迷光といって、頭上や背後にある強力な光がカメラに当たっていて、それがレンズの横から内部に紛れ込んでくる光です。
こんな時はカメラの位置をちょっと移動することによって迷光はなくなります。
図1は迷光入っていたのでは失敗作ですが、
今のカメラは優秀なのでこのように夜でも写真が撮れます。
みなさんもぜひ夜の写真をいろいろ試みてください。

体の正面に金星を置いて、それから、体を左に90度回してください。
南方向やや東寄りに体が向きますね。
そして空をみると金星ほぼ同じ高さに明るい星が見えます。
オリオン座のリゲルです(図2黄色の矢印)。
目を凝らすとその左に三つ星がみえます(点線の楕円)。
かなり低い位置にリゲルより明るいシリウス(図2黄緑の矢印)がみつかります。


左上の二つの赤い矢印は、左側がベテルギウス、右側がベラトリクスです。
従来はベテルギウスが1等星、ベラトリクス2等星ですが、現在、ベテルギウスが減光しているので、
両方ともほぼ同じ明るさ、2等星、に見えています。
三つ星の明るさが2等星で、これより少し明るくて、
実際は1.6等星です。1等星の2等星の中間くらいの明るさですね。

じっくり観察してみると、1等星、1.5等星、2等星といった微妙な明るさの違いもわかるようになってきます。
ぜひ、この機会に観察してみましょう。



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図1 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/607-fig1.jpg
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図2 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/607-fig2.jpg
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図3 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/607-fig3.jpg
本文終わり
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