キリン座
NHKの大河ドラマの「麒麟がくる」という題目を聞いて、
そういえば、ちょうど2月上旬は「きりん座」が頭上に来ているなと思いました(図1)。
きりん座のなまえはアフリカに生息するあの首の長いキリン(学名:カメロパルダリス)です。
天文学者ヤコブ・バルチウスがラクダ(学名:カメルス)として創設したものが
あやまってキリンになってしまったそうでです。
一方、中国には想像上の霊獣として麒麟がありました。
姿は、体はシカ、尻尾はウシ、蹄とたてがみはウマ、頭は龍に似ているが角はシカに似ている。
麒麟は生き物は食べないし、虫も雑草も踏みつけたりしない霊獣です。
雌雄ペアで必ずいてたいへんおめでたい動物とされます。
まさに、天を駆け巡るにはぴったりのイメージではないですか。
なので私たちとしてはきりん座の星座絵はあの首の長いキリンでなく、
ビールのとレイドマークのような麒麟が良いと思われます。
麒麟はしかしなかなか目にすることはできない動物です。
優れた聖人や王が現れる吉兆として麒麟は現れるそうです。
星座のきりん座もなかなか見つけることは困難です。
4等星より暗い星のみで構成されているので私の住む山形市内では決してきんん座の姿を
確認することはできません。
図1がきりん座の見つけ方を示しています。
2月上旬でしたら午後7時頃、外に出て真北を向いて立ちましょう。
頭上に非常に明るいぎょしゃ座のカペラが見つかります。
これは絶対に見逃すことはありません。
次に真北にむかってカペラから視線を落とし行くと、中ほどに北極星がポツリと光っています。
これも間違いなく見つかるでしょう。
右手に北斗七星があるとおもいます。
図1をみながら、北斗七星のあるおおぐま座から時計の針の回る向きに、
こぐま座、ケフェウス座、カシオペヤ座、ペスセウス座、そしてぎょしゃ座まで、賑やかな星座が見つかります。
それらの星座の真ん中、北極星とカペラの間にほとんど目立った星のない空間がぽっかりあいて言います。
そのなにも見えない空間こそがきりん座です。
星座境界線が赤い細線で示していますのできりん座の範囲がわかると思います。
とてもひろい星座ですね。
きりんの姿を見ることができるのは、
人口の光の無い星空が美しい場所に住んでいる方だけの特権です。
4等星、5等星がみえればキリンの姿が浮かび上がってくるでしょう。
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図1 2月26日午後7時頃の夜空
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/608-fig1.jpg
本文終わり
パワポ
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references will be note-608
キリンの学名 Giraffa camelopardalis
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BA%92%E9%BA%9F
明の鄭和による南海遠征により、分遣隊が到達したアフリカ東岸諸国から実在動物のキリンをはじめ、ライオン・ヒョウ・ダチョウ・シマウマ・サイなどを帰国時の1419年に運び、永楽帝に献上した。永楽帝はとくにキリンを気に入り、伝説上の動物「麒麟」に姿が似ていたこと、また現地のソマリ語で「首の長い草食動物」を意味する「ゲリ」[要検証 – ノート]の音に似ていたこともあり、“実在の麒麟”として珍重したと言われる(ただしその信憑性は明らかではない[4])。