秋から冬へ
季節の変わり目を象徴する星というのがあります。
春から夏への変わり目は「かんむり座」、
そして、秋から冬へは「すばる」です。
「すばる」は星座名ではなく、
ごちゃごちゃ星などとも呼ばれ、星の集りにつけられた名前です。
プレアデス星団というのが正式名称です。
そんな知識はなくとも、
数個のほしが文字通りごちゃごちゃ集まった場所はすぐに見つかります。
図1は今晩7時頃の東の空です。
真東の中くらいの高さのところに見つけられます。
いろいろな名前で呼ばれていて、
たとえば、、
五合星(ごんごうぼし)、七福神、六連星(むつらぼし)、
六連さま、六曜星、六地蔵、六連珠、 七変化星、
さらに、ギリシャではプレアデス7人姉妹ということなっています。
見る人の視力や天気の具合によって、星の数が5つだったり、6つだったり、
7つだったりするようですね。
この数の変化が物語を産みます。
台湾では「すばる」の星は姑娘(クーニャン)とよばれ、若い娘たちと考えられています。
あるときクーニャンのひとりが月に恋するようになりました。
どうしても我慢できなくなり、
ある夜こっそり家を抜け出して、
月がやってくる隣の村に行ってしまいました。
この時、
「すばる」の星が1つ減っているのですね。
隣村には月にひとめ会おうという娘たちが集まっています。
さて、 図1で、その隣村とはどこにあるがわかりますか。
「すばる」の真下にVの字を横にした形の星の集まりがあるのがわかるでしょうか。
日本では「つりがね星」と呼ばれます。
ここに月様ファンが結集しているというわけです。(図2)
今月の30日の夜に東の空を見ると確かにつりがね星の位置に
十六夜の月がやってきています。
お月様はファンに囲まれてご満悦の様子です。
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図1 11月18日午後7時頃の東の空
http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/646-fig1.jpg
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図2 スバルの隣村に星が集まっている場所があり、そこは月の通り道になっている。
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本文終わり
パワポ
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