オリオン座

いよいよ冬の到来ですね。
星空もやっと冬の星座の王様「オリオン座」が顔を出し始めました。
とっぷり暗くなった夜七時ころ東の空を御覧ください。
オリオン座が昇って来ています。地平線の上に寝そべる感じで横になっています。
オリオン座の三つ星が縦に並んでいます(図1)。

オリオンに追いかけられたり、オリオンが追いかけたり、といった
オリオンとからんだ星座を紹介しましょう。

まず、当の本人のオリオンですが、海神ポセイドンの子で狩の名人そして、
曙(あけぼの)の女神エオスに愛されるほどの美男子とされます。

最初に紹介する追いつ追われつの関係は、
プレヤデスの七人姉妹を追いかけるオリオンです。
プレヤデスは日本では「すばる」とよばれ図1に
示した位置にごちゃごちゃっとある七つほどの星の集団です。
簡単にみつけられるので図1を見ながら探してみてください。

オリオンは狩人ですから猟犬を従えています。「おおいぬ座」と
「こいぬ座」です。オリオンに従えられて、オリオンが昇って来ると
まもなく後を追うように昇って来ます(図1)。
このふたつの星座の形はわかりにくいですが、それぞれにある一等星の
シリウスとプロキオンはすぐに見つけられます。このふたつの星と
オリオン座のべテルギウスと言う一等星を結ぶと見事な正三角形が
できます。これが冬の大三角形です。

オリオン座が東から昇って来ると、西の空ではさそり座が沈んでゆきます。
逆に、夏になってさそり座が昇ってくるとオリオン座が沈みます。
これも追いつ追われつの関係ですね。
オリオンは、純潔の女神アルテミスを襲ったため、女神の怒りにふれ、
女神の差し出したさそりの毒針に命をおとしたという話が残っています。
また、オリオンが全ての動物をとりつくしてしまいそうだったので、
生物の絶滅を危惧した大地ガイアがさそりをつかわしてオリオンを殺したとも
伝わっています。

オリオンをとりまく星座たちをお楽しみください。


図1 12月中旬 午後7時から8時頃の東の空
http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shiata/yamashin/65-fig1.jpg
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