大寒
日本海側で大雪になり、寒さも厳しくなっています。
暦を見ると、1月5日から小寒、1月20日から大寒とあります。
また、 積雪の記録を見ると図1のよになり、
寒さのピークが来ているのだなと感じます。
小寒、大寒、立春などは昔の暦で、
陰暦でないかと思われる方もいらっしゃいますが、
それは間違いです。
たとえば、立春は毎年2月3日か4日とほぼ固定していますね。
立春をはじめとする二十四節気も現代の暦(グレゴリオ暦)も
両方とも太陽の動きによって決める太陽暦だからです。
両方とも太陽暦であるため二十四節気の日付は現代のカレンダーの上でほぼ一定するのです。
一方、
月の満ち欠けで決まる七夕は太陰暦の7月7日と決まっていますが、
現在の暦では毎年かなり激しく移動します。
昨年は8月25日でしたが今年は8月14日です。
精密な太陽や星の位置の観察が発達する前に、
何の花が咲いた、雨が多くなった、鳥がさえずるなど自然の現象をとらえた自然暦が
まずあったのでないかと想像されます。
やがて天体観測がしっかりしてくると、二分二至(春分、秋分、夏至、冬至)が定まり、
自然暦と融合して現在の二十四節気が完成していったと思われます(図2)。
例えば啓蟄は冬眠をしていた虫が穴から出てくる頃と言う意味ですが、
古い中国の書物「漢書律暦志」では現在の雨水の位置に啓蟄が入っていたことが知られています。
現在の感覚ですとまだまさ寒いので不思議ですね。
1万年前に遡ると気候が温暖だったころがありそれと関係があるかもしれないと言う説もあるそうです。
気候が変わると二十四節気の名前も変わるということです。
現在の地球温暖化が進んで二十四節気の名称が変更になるようなことのないようにしたいものです。
画像をクリック(拡大)
図1 山形市の月別積雪がある日数(理科年表より)
http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/653-fig1.jpg
画像をクリック(拡大)
図2 季節の循環
http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/653-fig2.jpg
本文終わり
パワポ
http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/653-fig.pptx
references will be note-653