複合動物
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古代オリエントの人々は複数の動物を組み合わせたヘンテコな複合動物を多く考案しました。
星座のの多くは古代オリエントが起源ですから、
当然そのような複合動物が星座の中に紛れ込んでいます。
今日はそんな星座を探してみましょう。
いろんな複合動物がいますが、図1に3つ挙げてみました。
右端は、鳥なのですが頭と体が人間の女性になっているものです。
これは現代風に私が書いた絵ですが、壺に描かれた絵や彫刻などが出土していてそのデザインはさまざまです。
セイレンと呼ばれます。
古代ギリシャでは、セイレンは海にいて、美しい声で歌うと船員たちは魅せられて海に飛び込み死んでしまうという恐ろしい怪物です。
真ん中は、弓を引く人ですが、下半身がサソリです。
射手と呼ばれます。
下半身はいろいろなバージョンがあり、
馬の場合、人馬あるいはケンタウロスという名前でギリシャ神話に登場します。
ケンタウロスは野蛮で荒々しい性格として描かれます。
左端は非常に古いメソポタミアの印章に出てくるデザインで「ヤギ魚」とよばれるものです。
文字通り上半身がヤギで下半身が魚です。
セイレンは星座になっていませんが、射手とヤギ魚は星座になっています。
今晩の夜空に出ていますので探してみましょう(図2)。
先週紹介したアステリズムを使いましょう。南の空に
「魚釣り星」と呼ばれる釣り針の形があります。
さそり座を知っていれば、サソリの体から毒針までの形ですね。
その左隣がいて座で、
人馬の形の星座ということになっていますが人馬の姿はなかなか想像できません。
しかし、図のピンク色の結び方をして、
ティーポットというアステリズムなら見つけやすいです。
いて座の左隣がやぎ座です。
星占いにも出てくるので知名度は高く、また星座絵がヤギ魚になっていることもご存知の方が多いのではと思います。
しかし、星を結んでもヤギ魚の形は浮かび上がってきません。
今年はラッキーなことに、土星がやぎ座の位置にいます。
土星を目標に見つけてみてください。
(時間がもう少し遅くなると、木星も登ってきますので間違いないようにしてください。)
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図1 複合動物
http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/680-fig1.jpg
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図2 7月28日午後8時頃の夜空(Stellariumを用いて作図)
http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/680-fig2.jpg
本文終わり
パワポ
http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/680-fig.pptx
references will be note-680