土曜日が最初
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今年の元旦は土曜日でした。
イマイチだなと思った方もおいでかもしれません。
実は西暦元年(1年)の1月1日も土曜日で、
暦の始点が土曜日なのは意味があることのようです(図1)。
科学的法則というのは普遍的なものですから、
誰がやっても正しい答えが一つしかありません。
一方、
言葉や生活習慣などは成り行きで決まったことが多くて、
そうじゃなきゃいけないということはほとんどありません。
曜日もそうで、メソポタミア、エジプト、ギリシアなどの文化の混ぜ合わせた結果です。
古代文明では惑星は神でしたから惑星の名前は同時に神の名前でもあります。
まず、
メソポタミア・ギリシアの天文学や占星術の発展の結果として、
惑星を並べる順番が遠いものから順に、土星、木星、火星、太陽、金星、水星、月に決まります。
(当時の考えでは月も太陽も惑星です。)
一方、エジプトでは一日を24時間に分けることと、それぞれの時間を「デカン」と呼ばれる星座が支配するという思想がありました。
この考えに惑星の7つの神様が入ってきて、
一日の一時間を惑星が順番に支配するとする考えが出てきます。
第一日の一時間目が土星、二時間目が木星、、、と割り当てられました。最後の24時間目が火星で終わるので、
第2日めの最初の時間は太陽(日)になります。
この調子で7日間のそれぞれの時間の神様が割り当てられました。
毎日の最初の時間で一日を代表すると、土、日、月、火、水、木、金、という順番が出来上がります。
そこで、西暦元年の1月1日をこの順で土曜日から始めることになりました。
これとは別に気になるのは何曜日を休みにするかですね。
土曜日から初めて、聖書にあるように七日めに神様が休んだということで、日曜を休みにするのかなと思いますが、
一方、イタリア語では土曜日のことをsabatoと言ってこれは安息日の意味なので
ラテン系の国では土曜日が休みというのが本来なのかなと思います。
でも、土日両方休めばどちらでもいい話ですね。
図1 西暦元年のカレンダー
http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/703-fig1.jpg
図2 土曜日と日曜日の意味の違い
http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/703-fig2.jpg
本文終わり
パワポ
http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/703-fig.pptx
references
天文の世界史、廣瀬匠, 2017, 集英社インターナショナル pp.90-91
暦と占いの科学, 永田久, 1982, 新潮社 pp.63-81