閏月
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先週のこのコーナーでは、
旧暦の正月が今年は2月1日になったわけにふれました。
せっかく二十四節気と旧暦の月の名前との関係に触れたので、
今週はもう少し深掘りした話をしてみたいと思います。
少しマニアックですが二十四節気にはには交互に「節」と「中」という区別が定められていて、
「中」の日(期間の初日)が旧暦の月の名前を決めています。
対応関係を図1にまとめておきました。
これをみると月名と季節の関係もはっきりしますね。
7月7日の七夕は俳句では秋の季語になっている理由もわかります。
今年は2月1日が新月で次の新月の前日である3月1日までの期間に雨水(2月19日)
を含むので1月になりました。
同様に3月2日の新月から始まる月は3月21日の春分を含むので二月です。
この調子で進めていくと、
今年は8月23日が処暑でこの日を含んでいれば7月です。
7月29日が新月でこの日から次の新月の前日8月26日までが旧暦の7月になります。
ということは、旧暦の七夕は今年は8月4日ですね。
来年は面白いことが起こります。
2023年1月22日が新月でこの日から始まる月が旧暦の正月で、
2月20日の新月から始まって3月21日で終わる月は最終日の3月21日が春分なので2月です。
次の3月22日の新月から始まる月は4月19日に終わるのですが、
3月を決める穀雨が4月20日であるために、この月は名無しになります。
次の新月が4月20日でこの日から始める月が3月の名前をとってしまいます。
名無しになった月はどうするかというと閏月とすることになっています。
2023年3月22日の新月から翌月4月19日までが閏2月となります。
この仕組みのおかげで旧暦の月の名前と季節は大幅にずれることがありません。
月の満ち欠けの周期は平均29.5日なので、旧暦の12ヶ月は354日で一年に満たないことが原因です。
このように改良された太陰暦が旧暦を代表とする太陰太陽暦です。
図1 二十四節気と対応する旧暦の月
http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/707-fig1.jpg
図2 2023年には閏月がある。
http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/707-fig2.jpg
本文終わり
パワポ
http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/707-fig.pptx
references will be note-707