ケンタウルス座のお話 (No. 725)

date 2022 06 15
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ケンタウロスは、上半身が人間で下半身が馬の想像上の動物です。
図1のような槍を持った姿が星座になっています。
ギリシアの北部の山岳地帯であるテッサリアに住んでいて、
ギリシアの神話では、野蛮で乱暴な種族として描かれています。

ある時、同じテッサリアに住んでいるラピタイ族の王の結婚式に
ケンタウルス族が招かれました。
ここまでは良かったのですが、
お酒がまわって盛り上がってきたあたりで、
ケンタウルス族の本姓が出てきます。
こともあろうに花嫁のヒッポダメイアを連れ去ろうとします。
これがもとでラピタイ族とケンタウルス族との戦争が始まりました。

結局は、ケンタウルス族が敗れビンドス山地に逃げ込んだということです。

陽が沈んでやっと暗くなった頃の南の空が図1です。
少し高い位置におとめ座のスピカ(白っぽい1等星)があり、
その真下にケンタウルス座
(ギリシア神話ではケンタウロスですが星座名はケンタウルス)
があります。
南東にはさそり座のアンタレス(赤っぽい1等星)が見えています。

山形からはケンタウルス座は上半身しか見えません。
しかし、ケンタウルス座の見どころは下半身です。
今回は特別に地平線の下も描いています。

馬の前足部分に0等星のアルファ星があります。
明るく見えるのは太陽系からもっとも近くにある星だからです。
実際は3重連星になっています。
隣のベータ星と結んで延長するとみなみじゅうじ座に至ります。
この辺りは、
天の川の中で、
とても綺麗な星の景色が見える場所なのです。

北半球でしたら北緯20度より南に移動するか、
南半球まで移動してお楽しみください。
機会があれば。




図1 ケンタウロスのイメージ http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/725-fig1.jpg
図2 6月15日午後8時頃の南の空(Stellarriumを用いて作図) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/725-fig2.jpg
本文終わり
パワポ http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/725-fig.pptx references will be note-725