夏休みの星座探し (No. 734)

date 2022 08 17
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星空探訪といえば星座探しが定番です。
しかし、わかりやすい綺麗な形をした星座というのはごくわずかで、
星座を頼りに星を探すというのは賢明な方法とは言えません。
見つけにくい星座を見つけるゲームなら楽しめるかもしれませんが。

こんばんは午後8時半頃外に出て、星座に頼らず星を見つけてみましょう。

まず頭上(天頂)には0等星のおひりめ星が輝いています(白色)。
これで星探しゲームの1ポイント獲得ですね。
おひりめ星から西に目をやると同じく0等星の麦星(うしかい座のアークトゥルス)が
見つかります(麦色、ビールの色)。
おひりめ星から反対側の東側、
すぐ近くのところに1等星のデネブ(はくちょう座)が見つかります。
これで3ポイントです。
図1を参考にしてください。
ここまで初級です。

おひりめ星から北の地平線に向かって見ていくと、
中程に北極星が見つかります。
全ての星は「天の北極」を中心にして反時計回りに回っています。
「天の北極」の方向が真北になります。
北極星はこの「天の北極」の近くにある星ですが、厳密には
北極星と「天の北極」とはずれています。
そのずれは満月の直径の二倍近いのですが、
肉眼の観察でそれが見抜ける人は少ないでしょう。

北極星の上に図1で矢印をつけた二つの星が目につくと思います。
北極星のガードマンと呼ばれる星です。

おひりめ星から北極星に向かっていく途中に二つ明るい星があって
(図2の点線の矢印)、
これは何座なんだろうと気になると思います。
これは「竜の目」と呼ばれる二つの星で、
じっと見ているとまさにギラギラ光る竜の目の印象です。
ここはりゅう座になります。
ここまで分かればあとは、
図2を見ながら全ての星座の位置が確認できると思います。
街中から離れて星のよく見えるところでお楽しみください。

この「竜」ですが、ヘスペリデスの園というところがあって
そこに金のリンゴのなる木があり、
そのリンゴの木の番をしているのがこの竜でした。
ヘラクレスに退治されますが、
興味のある方はギリシア神話のヘラクレスの冒険の11話をご覧ください。







図1 今晩 午後8時半頃北方向の空。A:おひりめ星、B:麦星、C:デネブ、 D:北極星。(Stellariumuを用いて作図) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/734-fig1.jpg
図2 星座名を入れるとこうなります http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/734-fig2.jpg
本文終わり
パワポ http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/734-fig.pptx references will be note-734