太陽の近くの星はちっちゃい (No. 776)
date 2023 06 10
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私たちは精密な測量をもとに地図を作成しますが、
天文学者は地球でなくて星の位置を測量して宇宙の地図を作っています。
そのための専用の望遠鏡が人工衛星として打ち上げて、観測しています。
その中でもヒッパルコスという名前をもつ宇宙望遠鏡での観測結果をちょっと調べてみました。
地球から約16光年以内にある星のみを取り出して、観測データをもとに星の分類をしてみました。
16光年といえば非常に短い距離なので、太陽のご近所さんの星はどんなのがあるかなと思ったからです。
星は、934個ありました。
星の分類は色と明るさを使います。
明るさは見ための明るさでなくて真の明るさ(絶対等級)を使います。
結果は図1のようになりました。
縦軸が明るさ、横軸は星の温度です。色指数として測定されます。
我が太陽も示しています。
右下がりの帯状に星が並んでいます。
専門用語で主系列星(しゅけいれつせい)と呼びます。
天文学の図鑑などでHR図とよばれる同様の図を見たことのある方は、
「あれ、図鑑のと違うな」と思われたと思います。
そこで今度は距離を気にしないで、
2等星より明るい星だけ取り出して同じ分類をして重ねてみます。
結果が図2です。
こちらが図鑑に載っている図ですね。
新しく登場した星は、右上の赤くて明るい星「巨星」です。
オリオン座のベテルギウスのような星です。
図の丸の大きさは、星の半径を表していて巨星は半径がとても大きな星です。
図1と図2の違いはなにかわかりますか。
そうです。太陽のご近所には、明るくて巨大な星は一つもないのです。
暗くてちっちゃな星ばかりです。
もし、ご近所に巨星がいたら大変です。
夜空を見上げてたら満月より明るく輝いている星が見えます。
夜空の美しさ半減でないかしら。
近所の星は小さな星で良かったのでないでしょうか。
図1 約16光年以内にある星のHR図 (ヒッパルコス星表より作成)
http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/776-fig1.jpg
図2 見かけの明るさが2等星より明るい星を加えたHR図
http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/776-fig2.jpg
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パワポ
http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/776-fig.pptx
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