1日は24時間 (No. 789)
date 2023 09 09
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日の出は遅くなり日の入りが早くなってきました。
日が照っている時間が短くなったぶん暑さが和らぎます。
昼間の時間が短くなったなあと思った時、不定時法のことを思い出しました。
時間という単位の決め方についてです。
はっきりしたことはわかりませんが、古代エジプトではすでに1日24時間としていました。
まず、
日の出から日の入りまでを10等分して1時間を決めます。
さらに、日の出前でも少しの時間働けますし、日没後でもしばらく明るいです。
この部分を加えて全体として12時間とします。
夜も同様に12時間とすると全体が24時間となるわけです。
こうすると、季節によって昼間の時間が違うので、1時間の実際の長さが変化します。
これを不定時法とよびます。
さぞかし不便だろうとおもうのですがそれは私たち現代人の感覚です。
時計がない時代に、みんながわかるのは太陽の動きです。
太陽を使って時間を考えていれば人との約束もできます。
不定時法の方が便利だったのです。
自慢話になりますが、私の腹時計というか体内時計はかなり正確です。
デートでしばらく散歩して、「今何時頃?」と聞かれた時、
時計をみなくても2,3分の誤差で時間が言えました。
昔の人も時計がなくてもこの感覚はあったのに違いありません。
そこで、改めて不定時法だと1時間がどれくらい違うかイメージできる図を書いてみました。
図1が夏至の頃、図2が当時の頃の時間です。
山形の日の出、日の入りの時間を使いました。
この図を見ると、
暑い時はむりせず昼寝していいんだなと納得します。
日本でも江戸時代までこの不定時法でした。
呼び方は、方角を干支で表す図3を利用して、太陽が昼間南に、そこから西に、
夜は見えませんが北を回って、朝に東に出てくると考えます。
真夜中が子の刻で、お昼は午の刻で、特にその真ん中が正午です。
1刻は長いので4等分して、ひとつ、ふたつ、みつ、よつと分割することもあります。
「草木も眠る丑みつ時」という言い方はここからきています。
酉の刻が近くなったので筆を置くことにします。
図1 夏至の頃の時間
http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/789-fig1.jpg
図2 冬至の頃の時間
http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/789-fig2.jpg
図3 干支と時間
http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/789-fig3.jpg
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パワポ
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