天と地の交わり (No. 799)

date 2023 11 18
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古代から人は天と地を対応させることをしてきたようです。

紀元前19世紀ごろ古バビロニア王国の新年祭のでの神官の口上の中にこんなのがあります。
「イクー星、エ・サギラ神殿、天と地のに姿よ、、、」。
イクー星というのは秋の四辺形の古代の名前です。
綺麗な大きな4角形ですが、これが地上の神殿の形と対応しているとみています。
新年祭の参列者は、
天にも神殿があって天と地が繋がっていると感じたにちがいありません。

同じコンセプトに先日出会いました。
山形で誕生した星のソムリエ資格認定制度の講座が、
長野県南佐久郡南牧村にある八ヶ岳グレイスホテルでも開催され、
そこでの講義に行った時のことです。
そこでは毎晩宿泊者向けの星空案内をしているそうです。
野辺山は人工の光も少なく標高も高いので
晴れれば素晴らしい星空が見えます。
ホテルの支配人の小塩智也さんに星空案内のコンセプトをお伺いしました(図1)。

そこで登場したのが、天と地をつなぐということです。
八ヶ岳山麓のホテル直営の農場で高原野菜を作って提供しているそうです。
大地の恵みと美しい夜空の両方を繋いで感じていただくというコンセプトで経営されているとのことでした。

古代から現代まで天と地を繋げて考えることが続いていることがわかります。
なぜでしょう。
星空と大地がどっしりと安定感があって普遍のものであり、それに包まれて生きていることがもたらす安心感のようなのもが
何者にも変え難い安らぎを与えてくれるのでしょう。
とくに、目の前の現実の慌ただしさや争いごとをの前にとくにそういったそういった安心感が貴重なのだろうと思いました。



図1 ホテルの支配人の小塩智也さん (撮影:柴田) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/799-fig1.jpg
図2 天の恵みと大地の恵み (提供:小塩さん) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/799-fig2.jpg
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