カペラとベガ (No. 822)

date 2023 05 11
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星座探しはハードルが高いので、後回しにして、
今年は明るい星とお友達になる作戦で進めています。

一番明るい星として有名なシリウスがこれまで見えていました。
しかし、冬の星の代表のシリウスはもう西の空に消えて無くなりそうです。
図1は今日の夕方午後7時15分頃の西の空です。
細い三日月が綺麗ですね。
その左がわの地平線近くに沈みゆく明るい星がシリウスです。
季節の入れ替わりを感じる瞬間です。

今晩は、北を中心に北東から北西方向の視界が開けたところに行って星を見てください。
8時30分頃がいいです。
真北を向いて、右手に明るい星がひとつ、同じくらい明るい星が左手に一つ見えるはずです。
二つの星の真ん中が北です。

右側に見えるのが織姫星で、こと座のベガ、
左側に見えるのがぎょしゃ座のカペラです。
どちらも0等星で、1等星よりも明る星です。
カペラが西に沈み、織姫星が東から昇ってくるという景色は夏のおとづれを感じさせる風景です(図2)。
これが逆転して、西に織姫星が沈み、東にカペラが昇ってくる景色がいつかはやってくるのですが、
それで冬のおとづれを感じることになるでしょう。

明るいなじみの星がこれで4つに増えましたね。
復習すると、
日没とともに沈んでいくシリウス、東の空にだいぶ高くなってきた麦星、
そして、今日覚えた、織姫星とカペラ。
この4つの星のどれかは、どの季節でもいつの時間でも、どこかにきっと見えています。
なので、この四つの星とお友達になるととても心強いです。
どれかを見つけさえすれば他の星や星座を簡単に見つけられます。
ぜひ、この四つの星とお友達になってください。

図2で見るように、織姫星とカペラに挟まれた真ん中が北ですので、
北極星も見つけられますね(図2)。




図1 5月11日午後7時15分頃の西の空 (ステラリウムを用いて作成) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/822-fig1.jpg
図2 午後8時30頃の北の空 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/822-fig2.jpg
本文終わり   (homeへ)
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