明るい星からはじめる星空探検 (No. 828)

date 2023 06 22
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星座探しは難しいのでちょっと脇に置いておいて、
確実に見つかる明るい星を使って星空を楽しみましょう。
これが今年度の星空案内の方針です。


非常に明るい麦星を私はビール星と呼んでいます。
麦の刈り取り時期から冷たいビールが楽しみな時期によくみえる星です。
図1は、今晩午後8時頃の夜空です。
天頂(真上)から南寄りに麦星が明るく輝いています。
そこから北東方向に目をやると、夏の夜空で一番明るい織姫星が見つかります。
麦星と織姫星は0等星で、一等星よりもワンランク明るい星です。

麦星と織姫星を線で結んで、西側に三角形を作る位置に北斗七星があります。
このように空の端から端まで見渡すように星を見ましょう。
星座などというちっちゃな図形は後で探せば良いのです。

この大きな三角形を星座名を使って言うとこうです。
麦星はうしかい座のアークトゥルス、
織姫星はこと座のベガ、
北斗七星はおおぐま座のクマのしっぽの部分です。


非常によく晴れた日ですと、
織姫星の近くにやたらと目立つ二つの星が見つかるでしょう
(黄色い太い矢印)。
これは「竜の目」とも呼ばれる星のペアです。
りゅう座という星座があって、竜の頭の部分に二つの明るい星がありそれがこの竜の目です。
街明かりのない場所に行ったり、双眼鏡を使うと、
竜の目に加えて、ペアの星がもう一つみつかって、全体として四角形ができます。
そこが竜の頭です。
竜の姿全体を見るには街明かりのないところに行く必要があります。

織姫星と北斗七星を結んで、北斗七星に近い位置に、また二つの星が目につくと思います
 (緑の長い矢印)。
これは、こぐま座の星で、英語では北極星の番人と呼ばれます。

星座のことは忘れて、
明るい星だけで、
麦星、織姫星、北斗七星、竜の目、北極星の番人と見つけていくと
覚えやすく楽しいと思います。ぜひお試しください。




図1 今日午後8時ころの夜空(ステラリウムを用いて作図) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/828-fig1.jpg
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