12月の夕方の西の空 (No. 853)

date 2023 12 14
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日が沈んで暗くなった西の空を見ましょう。
夏を代表する織姫星が北西の空に沈もうとしています(図1)。
0等星ですのでとてもよく見えます。
12月に夏の星?と思われるかもしれませんが、
東に冬の星が昇り、南に秋の星、西に夏の星が沈もうとする、
というふうに半年分の星が同時に見えているのは、
考えてみると当然のことですね。

さて、織姫星が見つかったら、水平に左側に目を移すと彦星(わし座のアルタイル)が見つかります。
この時期の特徴は、織姫星と彦星が水平に並んでいるところです。
二つの星が昇ってくるときは、織姫が先で、彦星はだいぶ遅れて登ってきます。
ところが、沈むときは織姫星と彦星が並んで仲良く沈んでいくのがほほえましい。

彦星からさらに左に目をやるととても明るい金星が輝いています。

少し詳しくみていきましょう。
彦星をよくみると、水平方向両脇に小さな星が一つずつ見つかります。
七夕の話は中国では「天河配」として京劇で演じられ、人気のあるお話です。
そこでは牽牛(牛郎)と織女の間には二人の子供が生まれます。
織女はやがて天に昇っていなくなってしまうので、牽牛は子供二人をかかえて父子家庭になってしまいます。
あるとき飼っている牛が織姫のもとに行く方法を教えてくれます。
そのおかげで、牽牛は二人の子供をつれて天に向かいます(図2参照)。
その後の顛末は紙面の都合で別の機会に取っておくことにします。

次に、二つの天体を紹介します。
望遠鏡を持っているかたはご覧いただくか、
または、お近くの公開天文台にいって望遠鏡で見せていただいてください。
一つは、先ほどの金星です。12月は図1の左上に示した様に半月になっているはずです。
これからどんどん欠けて2月には三日月型になります。
次に、織姫星と彦星のちょうど間にあるA星(図1)はアルビレオと呼ばれる星です。
望遠鏡で見ると実は二つの星であることが判明します。
このような星を二重星とよびますが、
アルビレオはとくにオレンジ色と青い色のペアになっていてとても綺麗な二重星です。



図1 今晩、午後6時頃の西の空(ステラリウムを用いて作図) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/853-fig1.jpg
図2 二人の子供を連れて天に登る牽牛 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/853-fig2.jpg この絵の提供は柴田になりますが、私の書いた図、イラストはこれまでとくに私の名前は 省略していたので省略でよいかとおもいます。 ただし、この絵は、プロンプトは柴田でChatGPTを使っています。この場合は著者は プロンプトを書いた柴田になるようです。また、ネット検索してみましたが明らかに 類似した画像は見つからないので、著作権上も問題ないと判断しています。
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パワポ http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/853-fig.pptx references will be note-853