西の空に注目(金星、土星、月が並んでいる) (No. 858)
date 2025 02 01
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今日は晴れていれば夕方の西の空に注目ください(図1)。
まず、日が沈むと西の空に月が見えています。
旧暦1月4日ですので、「よっか月」ということになりますが、
形としてはいわゆる「三日月」の形ですね。
1月29日が旧正月でこの日が新月でした。
細い月を弓とみなすと、矢の方向に太陽があります。
地平線の下ですが。
三日月の残りの部分もぼんやりとみえます。
月全体としては満月と同じ球形であることがわかりますね。
これは「地球照」と言って、地球が太陽の光を反射して、
地球からの光で月の表面が照らされているためです。
きっと、宇宙に出て、月くらいのところから見ると、
地球はめちゃくちゃ明るく輝いていることでしょう。
細い月の上にかなり明るい金星がいます。
そしてよく見ると月の下も星が見つかります。
土星です。
こうして、金星、月、土星が見事に並ぶ光景が今夕見られるのです。
最近のスマートフォンのカメラは性能が良いので、ぜひ美しい風景を写真におさめてください。
もし、曇った場合は、翌日、翌々日もチャレンジしてください。
月の位置が変わっていますが(図1参照)
この時の金星は望遠鏡で見ると半月と三日月の中間くらいの欠けた形をしています(図1参照)。
太陽のある方向(地平線の下)からの光を受けているからです。
綺麗な景色を堪能したら、
三つの天体の奥行きを心に描くと宇宙の広がりを感じることができます。
月は地球の周りを回っていて地球のすぐ近くです。
金星はその遥か遠くに位置していて、太陽の周りを回っています。
土星は、もっともっと遠くに、やはり太陽の周りを回っています。
光が届くまでの時間で距離をイメージしましょう。
月までは光で約1秒で行けます。
この時の金星は、光で4分くらい、
土星は、87分もかかります。
ちなみに、金星のすぐそばの矢印で示した星は、
マルカブという名前を持っていて、光で133年かかる距離にあります。
同じ方向に見えていますが、すぐ近くの月からマルカブまでの奥行き感を味わってみましょう。
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図1 3月1日午後6時頃の西の空(ステラリウムを用いて作図)
http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/858-fig1.jpg
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