春に向かって (No. 863)

date 2025 03 08
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春に向かって季節が動いています。
夜空はどうでしょう。
図1は今晩7時半頃の南の空です。
恒星の中で一番明るく見えるシリウスが真南にあります。
惑星がなければこの星を出発点に星を楽しむところですが、
今年は図に示すように、木星と火星がぎらぎらと光を放っていますので、
星座は分かりにくくなっています。

さらに今晩は半月をちょっと過ぎた月が見えています。
注目して欲しいのはその高さです。
ここで覚えておくと便利なのは、
「春の半月は夏の太陽の高さ」というルールです。
太陽は星座の中を東に向かって移動します。
図1では右から左に向かって動きます。
図1で太陽は沈んだばかりに西の地平線近くにあるのですが、
3ヶ月後には90度東に移動して、半月が見えているあたりに移動してきます。
つまり、今晩見えている月のあたりに3ヶ月後の太陽があるのです。
夏の太陽の高さに月が見えているということになります。

厳密には、月の軌道は黄道よりも少し高い位置です。
参考のために図1では天の赤道をピンク色に黄道(太陽の通り道)をオレンジ色で示しています。
さて、この黄道上の太陽の位置で二十四節気が定められています。
太陽が星座の中を東に進むに従って、2月3日の立春、
2月18日の雨水、3月5日の啓蟄、そして、3月20日の春分です。
雨水は雨が降り始める頃、啓蟄は冬眠をしていた虫が穴から出てくる頃といった意味です。
雨水は、気温の上昇とともに降雪から降雨になるというように思っている方も多いかもしれませんが
ちょっと違うようです。
二十四節気が誕生したのは古代の中国大陸ですので、冬は非常に乾燥し降水量はほとんどなく、
春になって雨が降り始めるということで雨水というネーミングになったようです。
漢書律歴志という古い文献では、立春、啓蟄、雨水、春分という順になっています。
暖かくなってから雨が降るという順になっていて、
当時の気候がその後の気候と違っていた証拠と考えられています。
ちなみに啓蟄というのは初日が3月5日でその後3月19日までの期間(15日間)を表す言葉です。
他も同様に二十四節気の名前はそれぞれの期間を表しています。



図1 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/863-fig1.jpg
図2 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/863-fig2.jpg
図3 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/863-fig3.jpg
本文終わり   (homeへ)
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