太陽の形 来月7月22日に日食があります。山形でも太陽の半分以上 が月によって隠されて部分日食となります。その日に向け てこのコーナーでもすこしづつ準備をいたしましょう。 まず最初は、太陽から降り注ぐ光のエネルギーのすごさで す。図1のように、虫めがね(凸レンズ)を使って太陽の光 を集め紙を燃やせることは御存じなのではないでしょうか。 太陽の光のエネルギーはすごいですね。 さて、虫めがねで光が集まった部分ですが、もっとも光を 絞りこんだとき集まったところは点になるでしょうか、そ れとも円でしょうか? 考える前に答えを言ってしまいますが、これは点ではなく ある大きさの円になっています。どうがんばっても点には なりません。 では、次に虫めがねを黒い紙で一部を隠し、三角や四角の 虫めがねを作ってみます(図2)。そのような三角や四角の虫 めがねで太陽の光を集め、もっとも光を絞りこんだとき、 集まった光はどんな形を作るでしょう。図3から選んでくだ さい。 実は、虫めがねの形に関係なく集まった光は円(図3の左端) になります。 この円は虫めがねの形ではなく太陽の形なのです。光が集 まってできたのは太陽の像です。ただ、虫めがねのように 焦点距離が10cm程度の短いときは像の直径が非常に小さい (1mmくらい)なので点にしか見えなかったと言うだけです。 もし、焦点距離が1m位のレンズだと直径は9mmくらいなので はっきり円とわかります。 ということは、もし、日食の日に凸レンズで光を集めたら どうなるでしょう。そうです、円でなくて欠けた太陽の形 が見えるはずです(図3の右端)。焦点距離の長い凸レンズ としては老眼鏡が身近にあります。ためしてください。 ただし、けっして直接太陽を見てはいけません。 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/87-fig123.ppt 図1 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/86-fig1.jpg 画像をクリック(拡大) 図2 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/86-fig2.jpg 画像をクリック(拡大) 図3 http://astr-www.kj.yamagata-u.ac.jp/~shibata/yamashin/86-fig3.jpg 画像をクリック(拡大)