七夕の星 (No. 884)

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date 2025 08 02
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8月に入りましたので、
七夕の星を見つけて願い事をしましょう。
図1は今晩8時頃の南を向いて見上げたところの図です。
頭上からやや東寄りに明るい0等星があり、
南に少し降りたところに1等星があります。
この二つが七夕の星です。
西寄りにも明るい0等星があります。こちらは麦星です。

七夕の星は中国から伝わった牽牛と織女(しょくじょ)の星です。
日本では織姫星、彦星と呼ばれてきました。
織女は機織りの女性を指す言葉で万葉集に棚機津女(たなばたつめ)と表現されて
います。
これが七夕祭りの「たなばた」につながったようです。
織姫星と彦星はペアーで、
「さきたなばた」「あとたなばた」という呼び方があります。
先に登ってくる方が織姫星で、あとで昇ってくるのが彦星です。
また、彦星の方は、「犬飼さん」や「牛飼さん」という呼び名もあるそうです。


西洋では二つの星は、ベガとアルタイルと呼ばれます。
ベガは、アラビア語で落ちるワシ、アルタイルは飛ぶワシという意味だそうです。
ベガルタ仙台というサッカーチームの名前は、仙台七夕にちなんで、
ベガとアルタイルの合成語だそうです。
図1にベガととアルタイルの近くの星を拡大して表示します。
アルタイルは両側に星が並んでいて飛ぶワシの姿の姿と見ます。
ベガは二つの星がくっついてV字方になっていて、
急降下するワシの姿になっていると見たわけです。
どちらも主星から隣の星までの距離は2度ほどです。
手を伸ばしてちょうど指が一本入るくらいの隔たりですので確かめてみましょう。
街中でも少し街頭を避けて暗いところで見ると、みつかると思います。
うまく見えない時は双眼鏡を使ってみてください。

間もなく七夕、しかし、織姫星まで25光年、彦星まで17光年、
二人の間の距離は計算してみると18光年なので毎年会うことは不可能な距離です。





図1 今晩 8時頃の南の空 (ステラリウムを用いて作図) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/884-fig1.jpg
図2 二つの星の間の距離 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/884-fig2.jpg
本文終わり   (他の記事も読む)(homeへ)
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