絶対に見失わない星探し (No. 887)
date 2025 08 23
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星座を使わない星探しをこのシリーズでは昨年から始めましたが、
季節をひと巡りしたので、ここで一度まとめましょう。
まず、絶対に見逃さない五つの星を知ることから始めます。
この五つの星は、いわゆる一等星よりも明るい星で、0等星以上明るい星です。
東京の街中でも見える星です。
これを星曼荼羅風に図1にまとめました。
今晩見えているのは、織姫星と私がビール星と名付けた麦星です。
西洋の呼び名は、こと座のベガとうしかい座のアークトゥルスです。
図1での位置はアイコンから分かりますね。
8月の20時頃ですと、この図の11と5を結ぶ線がおよそ地平線で、8の位置が頭上になります。
今見えていない星は、足跡マークのオリオン座のリゲル。
リゲルはアラビア語で巨人の左足です。
隣の輝く星のマークはおおいぬ座のシリウスです。
最後の一つは、メスやぎの意味を持つカペラです。ぎょしゃ座です。
これら三つの星は図1で1と2の数字が書いてある部分にあります。
これは1月から2月頃、午後8時頃に見れば一番高い位置に見えるという意味です。
同じ考えで麦星のところの数字は6ですので、6月の午後8時頃真南の高い位置に見えます。
今晩外に出れば、図2のように織姫星と麦星が必ず見えます。
ここで大事なことのは、いきなり夏の大三角はどこだろうとか、
さそり座はどこだろうとか探し始めないことです。
落ち着いて織姫星と麦星を確認して、
そこからの相対位置で他の星を探すことで確実に目的の星や星座が確認できます。
図2を見ると頭上に織姫星、やや西に麦星があります。
二つの星を結んで東に延長すると秋の四辺形(ペガスス座)のマルカブという星にぶつかります。
このライン上で織姫星の東側がはくちょう座で、
このラインの南側かなり下方に視線を移すとわし座のアルタイル(彦星)が見つかります。
この図を参考にして夏の大三角を見つけましょう。
織姫星と麦星の間を三等分して、麦星側にかんむり座、織姫星側にヘルクレス座があります。
最後に、東の地平線近くに注目です。
土星が登場です。望遠鏡があればぜひ観察してみてください。

図1 5つの明るい星の図
http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/887-fig1.jpg

図2 今晩8時頃の夜空
http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/887-fig2.jpg
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