土星がみごろ (No. 890)

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date 2025 09 13
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土星がみごろを迎えます。
図1は今晩8時頃の東の空ですが、東の空のやや南寄りに1等星が見えると思います。
土星です。
その名の通りやや土色というか茶色っぽい色を感じるかもしれません。

他に明るい星がないのですぐに見つかると思いますが、念の為確認作業を行いましょう。
まず、特別明るい5つの星の中に入っている織姫星がほぼ頭上からやや西にあり、
さらに西の地平線に向かって目を向けると麦星があります。
麦星から織姫星にむかって線を描き、その延長線が図1に点線で示してありますので、
それと土星と思われる星がぶつかれば確かに土星です。
やや南寄りにみなみのうお座のフォーマルハウトが1等星です。
日本名は「秋のひとつ星」です。
秋に南の空にみえる唯一の一等星だからこんな少し寂しい名前がついています。
北に目をやるとW型のカシオペアが見つかると思います。
ここまで見つけられて図1と一致していたら土星の位置は間違えていません。

土星が見つかると、黄道十二星座が並んていてその中に土星があることがわかります。
どの星座も暗い星が多くて街中では見つけみくいと思いますが、
やぎ、みずがめ、うお、おひつじと並んでいます。

もし、双眼鏡をお持ちであれば双眼鏡でも土星をご覧ください。
図2のような感じに見えるでしょう。
4本の線でマークした位置に海王星がいます。8等星で綺麗な青色です。
人工の光が少ないところであれば双眼鏡で確認できるでしょう。
注意点が一つあります。
惑星は動いていますので、土星は来週の土曜日にには丸印の位置に移動します。
秋から冬にかけて土星はずっと見え続けますが、位置が少し動きます。

今年の土星は普通の年と違います。
近くの天文台やあるいは自分で望遠鏡をお持ちの方は土星を望遠鏡で観察してみてください。
土星には輪があることは有名ですが、今年の輪はほとんど見えなく、
針のように一直線になって見えます。
団子に串を刺したようにと表現されることがあります。
約15年に一度起こる珍しい土星をぜひ見ていただきたいと思います。
やまがた天文台ほか地元の公開天文台に足を運んではどうでしょう。





図1 今晩午後8時頃の夜空(ステラーリウムを用いて作図) http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/890-fig1.jpg
図2 双眼鏡で見た土星 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/890-fig2.jpg
本文終わり   (他の記事も読む)(homeへ)
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