冬の星はカペラから (No. 902)

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date 2025 12 06
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いよいよ冬の賑やかな星々が登場する季節となりました。
出発点となるのは1等星よりも明るい三つの星です。
カペラ、リゲル、シリウスがこの順に昇ってきます。
今日午後6時ごろですと、
カペラは見えますがリゲルとシリウスはまだ現れていません。
ということで今晩はまずカペラを見つけることから始めましょう(図1)。
北東の空に明るい星を見つけたらそれはカペラに違いありません。
カペラは1等星より明るい0等星ですから、大都市の真ん中でも見つけられます。
簡単ですね。
慎重派の方は、
カペラと思われる星の近くに小さな三角が作れたら間違いありません(図1の○ の中)。

今晩は7時頃には満月から少し欠けた「立ち待ち月」が昇ってきます。
8時頃になると木星が昇ってくるので間違えないように注意しましょう。

カペラを見つけたらじっくりその色を味わってください。
織姫星のように白い色でなく黄色からクリーム色がかってみえると思います。
カペラは太陽に似た色です。
カペラまでの距離はたった43光年でとても近い星です。
私がカペラに親しみを感じるのは色や距離だけなく、
名前が「小さな雌ヤギ」を表すラテン語に由来していて可愛い名前だからでもあります。
マツダの乗用車の名前としてご存知の方もおいでと思います。

カペラを含む星座はぎょしゃ座といいます。
御者(ぎょしゃ)はほとんど使われることのない言葉ですが、
現代風にいうとドライバーで、馬車の運転操縦をする人です。
カペラを含む大きな五角形がぎょしゃ座になります。

最後に、カペラの位置に関する重要なポイントを紹介します。
それは、北極星とカペラを線で結んで、南に伸ばすとオリオン座にぶつかるということです。
冬本番になって、オリオン座が真南に昇った時、ぎょしゃ座は頭上付近にやってきます。
南北を結ぶ子午線の上に、オリオン座、カペラ、北極星が並ぶのです(図2)。







図1 今晩6時頃の北東の空 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/902-fig1.jpg
図2 カペラとオリオン座の位置関係図 http://www.shibatashinpei.jp/lib/yamashin/902-fig2.jpg
本文終わり   (他の記事も読む)(homeへ)
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